見出し画像

【介護】真のチームケア

チームケア。多職種連携。

複数のサービス、法人が、チーム一丸となって、利用者を支える。

在宅サービスにおける、チームケア、多職種連携においては、利用者の「自宅で最期まで暮らしたい」という希望を、チーム一丸となって叶えること。

チーム一丸。ワンチーム。言うは易し、行うは難し。

別法人の別事業所が、真に協力し合うことは難しいと思います。

もちろん、実現できているケースもたくさんあると思います。そう思いますが、その上で、

それぞれが別々の財布で経営をする中では、どこかで利益相反となることもありますし、

同じ法人内の同じ事業所に所属する人同士ですら、目指す理想のケアが違うにも関わらず、

サービスも、事業所も、経営理念の違う法人に所属する職員同士が、ワンチームになることは、容易いことではないと思います。

そんな中で、介護保険のサービスの中には、別々の法人、事業所同士なのにも関わらず、同じ財布で、介護報酬を分け合えるサービスがあります。

それが、定期巡回・随時対応サービスです。

このサービスにおいては、サービスの一部委託というものが認められています。

チーム型定期巡回

と呼ばれていたりもします。

定期巡回・随時対応サービス事業所と、地域の訪問介護や、訪問看護の事業所がチームとなり、

定期巡回・随時対応サービスの一部を、代わりに提供してもらうことができる仕組みです。

具体的にどのように報酬を分配するかというと。

定期巡回・随時対応サービスの指定を受けている事業所が利用者との契約を取り交わし、帳票作成、介護保険請求を全て担い、全ての報酬を一旦受け取ります。

そこから、一部委託である訪問介護事業所や、訪問看護事業所に、訪問回数やサービス提供時間に応じて、あらかじめ事業所間で交わした契約に基づき、委託費が支払われます。

この一部委託は、2012年に定期巡回・随時対応サービスが創設された当初から基準に明記された仕組みです。

施設から在宅へ

1回○○円の積み上げ式から1ヶ月○○円との包括式の報酬体系へ

というパラダイムシフトの先には、利用者の在宅生活は、このチーム型定期巡回によって支える形が、スタンダードになっているかもしれません。

というのも、このチーム型定期巡回では、報酬も含めた形で法人を超えた協力関係が生まれます。

そして、報酬上の協力関係はないものの、地域のデイサービス、ショートステイ、調剤薬局、老健、病院、訪問診療などとの

利用者の「自宅でで最期まで暮らしたい」という希望を叶える

という共通の目的のもとで、
チーム一丸となることが可能です。

訪問系サービス同士も、これまでは多少の競合関係にあった事業所同士が、チームメイトとなり、

地域で顔を合わせた時の挨拶が「お世話になってます」から「お疲れ様です」に変わるのです。

このように、法人を超えて共通の目標に向かい、時に財布も同じにするチーム型定期巡回という仕組みにて、真のチームケアが実現できると考えています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?