Trovatoreさんの質問への回答 私は、1990年代初め頃、月刊誌論文や学術セミナーにおいて、原発のステーション・ブラックアウト(SBO)について、論じ、問題提起しましたが(1995年に体系化したものが『原発のどこが危険か』、朝日選書)、なぜ、世の中で、私だけしか問題提起しなかったかと言えば、マスコミには、絶対的知識と能力がなく、東大や原研の研究者は、立場上、軽水炉技術の否定につながるSBOに触れることができず、電力業界の反発を食らうよりも沈黙していた方が無難と判断した処世術

2023年7月29日 11:50
Trovatoreさんからの質問 1
原発のSBOについては、通産省原子力安全・保安院も東大教授も新聞もテレビもまったく論じておらず、1F事故以前は、無視か陰謀論か馬鹿者扱いされたのでしょうか。

2023年7月29日 11:51
Trovatoreさんからの質問 2
逆に言えば、行政や東大教授や主要メディアが論じていないことにほど重要な真実が含まれていると考えるべきなのでしょうか。

回答
私は、1990年代初め頃、月刊誌論文や学術セミナーにおいて、原発のステーション・ブラックアウト(Station Black-Out ; SBO)について、論じ、問題提起しましたが(1995年に体系化したものが『原発のどこが危険か』、朝日選書)、なぜ、世の中で、私だけしか問題提起しなかったかと言えば、マスコミには、絶対的知識と能力がなく、東大や原研の研究者は、立場上、軽水炉技術の否定につながるSBOに触れることができず、電力業界の反発を食らうよりも沈黙していた方が無難と思い、そのようにしただけです。
ですから、明確に言えることは、東大や原研の研究者が論じている事で安全が維持できると考えたら、事故で殺されると言うことであり、彼らは、世渡りに長けていますが、国民の安全を守ろうとする考えが薄く、いかに、管轄の官僚や電力業界に気に入られて利益をえるかだけしか考えておらず、その弊害の具体例が、福島事故でした。
私の連続5時間学術セミナーに参加した電力会社や原子炉メーカーのエンジニアは、ただ、無表情で、聞き流していましたが、越えがたい温度差を感じていました。
国民は上記のような政治メカニズムを知りませんでした。

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