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「ピュアだね」という褒め言葉|デミロマンティックの私に見える世界

私の恋愛観(あるいはデミセクシュアルという性的指向)は、「ピュアだね」と言われることがある。「自分を大事にすることは素敵だよ」とか言われる。

その度に、私は大きな溝を感じてしまう。

恋愛経験がなかったり少なかったりすると、ピュアで、真面目で、純粋で、無垢で、幼い。

経験が多いと、軽くて、不真面目で、不純で、汚れていて、大人である、とされる。

恋愛経験の有無だけで、どうしてその人を形容することができるのだろうか?

経験がない人の中には、貞操観念や自らのポリシーに基づいて性交渉を避けている人もいるかもしれないが、アセクシュアルやデミセクシュアル等を自認している人に関しては、自分を守りたいとかの次元の話ではなく、ただ単にそういうことをしたいと思うことがない(少ない)だけなのに。ヘテロセクシュアルの人が同性同士で関係を持つことに抵抗があるのと同じように。


以前の私は、“ワンナイトラブ”や“セフレ”などに嫌悪感があった。チャラくて、非道徳的で、悪いことをしている人たち、という印象だった。

でも自分がデミロマンティックを自認してから、それは差別的で間違った発想であったと反省した。

私が恋愛をするときに、精神面に重きを置くのと同じように、性欲に従って生きる人がいても構わない。当事者全員が合意の上なら、どんな関係性を築こうが勝手なのだ。

悪いのは、相手を騙したり強要したりすること。

浮気や不倫だって、相手に隠しているから問題になるのであって、みんなが納得しているのであれば、それはポリアモリーという1つの恋愛スタイルだ。


恋愛経験がなかったり少なかったりする人がいても、そのことに対して感想を述べたり判断を下したりしないでほしいと思う。

私も、恋愛経験が多かったり、体だけの関係を持っている人がいても、偏見を持たないようにします。


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恋愛しない人が浮かない世の中に変える活動をするために使います。エッセイ以外にも小説を書いたり、歌も作っています。