見出し画像

高校時代の記憶がない

 寄せ書きも何も書かれていない真っ白な卒業アルバムが実家から出てきた。何も思い出せなかった。

 クラスの風景や同級生、教師の名前はほとんど覚えていなくて友人はかろうじて2人くらい思い出せる。学校のイベントなんかも全く覚えていない。
原因は一つしかなくて、
単純に"記憶に残るようなことが何もなかった"のだ。

 性格の問題で群れることが好きでなかった私は、高校ではほとんど友達ができなかった。中学までは友達もそれなりにいたのに、おそらく今の性格が形作られたのが高校生くらいの時なのだと思う。

 同じクラスということしか共通項が無い人たちと無理して仲良くなる意味が分からなかった。
それでも、何かのきっかけで話したときに 私のことを面白いといって仲良くしてくれた子は一人だけいた。その子だけは友人と呼べる存在だった。

 部活もしていなかったし、バイトくらいしか頑張ったことがない。
なにかの目標に向かってみんなで頑張ったとか、文化祭とか、青春みたいなものとは無縁な生活。
そんな状況だったから、学校生活になんの波も立たず記憶には残っていないのだ。
嫌なことがあって脳が防衛のために記憶を消す、とかそういうのも聞いたことあるが、別にいじめられていたとかもない。
とにかく、高校時代だけさっぱり思い出せないのは本当に不思議だ。
よほど無風だったのか。


 ちなみに記憶がない話と真っ白な卒アルを友人に話してみたらドン引きと憐れみの混じったなんとも言えないリアクションをされたことがある。
私は笑い話のつもりだったのに・・・。
せっかくの学生時代をこんな風に過ごした私を、友達が多い彼女には理解できなかったのかもしれない。
私と同じような経験をした方が読んでくれることを願って、せめてnoteでは笑い話にしたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?