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作り手と買い手を直接繋げる場所「ソーホー」

4月にこのnoteで書いた、陶芸の作り手が気軽にネットショップを作ることができるポータルサイト。早いもので半年ほど経ってしまいましたが、そのサイトがようやく完成しました。

今回のnoteでは、完成したポータルサイトについてざっと説明した後、改めて陶芸の作り手の皆さんに正式な出店の募集を行います。4月の時点で手を挙げていただいていた方も、そうでない方も、改めてポータルサイトを作るまでの経緯や出店条件などを見て、興味のある方はぜひご連絡いただければと思います。

これまでの経緯。

このサイトを作るきっかけは、コロナでした。ロックダウンという映画のようなことが現実に起こり、リアルの売り場が全て閉鎖される。ほとんどのものづくりが一時的にリアルの場での売る場所を失ってしまいました。

現在の陶芸の世界は、作り手は作ることに集中し、売ることは売る専門家に任せる、という仕組みが出来上がっています。この仕組みは、作り手にとっては制作作業に集中できるとても合理的な仕組みでした。しかし今回のコロナにより作り手が直面したのは、売り手からの仕入れが止められた際に、作ったものを売る場所がなくなるという厳しい現実でした。

自分の身を自分で守るには、自分自身で売る力をつけなければいけない。

そう強く感じた方が非常に多かったのではないでしょうか。実際に僕の周りの陶芸の友人からもこの言葉を何度も聞きました。そして、自分の身を自分で守ることを考えたときに、自分のネットショップ持たなければいけない。という考えに至るのはとても自然な流れでした。

ネットショップは今の時代比較的簡単に作ることができます。ですが、実際にネットショップを作っても、集客ができなければものは売れません。もしかするとすでにそんな経験をした方もおられるかもしれません。僕自身、2015年からネットショップを始めましたが、全く売れない。売り方が分からない。という経験を嫌というほどしてきました。

一人で集客をするのは本当にとても大変です。ものを作りながらそれを並行して行うというのはさらにもっと大変です。ですが、一人で集客するのが難しくても、みんなで力を合わせて集客すれば一人よりもはるかに大きな力で集客ができるのでは。それが今回のポータルサイトを考えたきっかけでした。

そんなことを考えた僕は、「陶芸の作り手の皆さんへ」というタイトルでnoteを書き、そんなサイトをもし作ったとしたら出したいですか?ということを聞いてみました。そうすると想像以上にたくさんの作り手からの反響があり、実際にサイトを作ることにしました。

ざっとここまでの経緯を書きました。そして、ここからが今回の本題です。では実際にどんなサイトになって、どんな条件で出店ができるのか。そんなことを今からご説明したいと思います。

サイト名は「ソーホー」。

まずサイトの名前ですが、「ソーホー」に決めました。ソーホーの名前の由来は、「双方」という言葉に由来しています。

陶芸の作り手と買い手を双方向に繋げる場を作り、ものづくりの世界をもっと良くしたい。かつて当たり前だった作り手から器を直接買うという体験ができる場を作りたい。そんな想いをそのまま名前に込めました。

サイトのトップはこんな感じです。

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ソーホーのしくみ。

ソーホーの仕組みはシンプルです。作り手は、ソーホーの中に自分だけのお店を持つことができます。そこに、自分自身で好きな商品を撮影し、その商品に込めた思いを書いて掲載します。買い手から注文が入ると、作り手は注文が入った商品を梱包して発送します。買い手から、届いた商品に対して応援のコメントをもらったり、「この釉薬のコーヒーカップがあれば欲しいです」のような要望も受け取ることができます。

ギャラリーや小売店と取引をされている方は、ギャラリーや小売店の方と、どんな商品を取り扱ってもらうかを相談して決めることが多いと思いますが、ソーホーでは、自分が売りたいものをいつでも、自由に売ることができます。工房の奥に眠っている商品も、そこにある限り決して売れることはありませんが、写真とテキストさえ用意すればお客様の目に触れるチャンスができます。一点もの。3個しかない中途半端な余り物。陶器まつりのような場所でしか販売できないものも、それら全てが毎日24時間売れるチャンスを手に入れることができます。

もちろん、出品する作品を吟味して世界観を統一して販売することもできます。自分が作ったものを誰に気兼ねすることなく自由に販売できるという体験を作り手にはぜひ感じてもらいたいと、同じ作り手として強く思っています。

出店の条件。

出店する際の条件に関してですが、

1. 副業ではなく本業として陶芸をしている作り手であること
2. 自分で作ったものを販売すること(仕入れたものを販売するのはNG)

基本的に上記の2つだけです。出店に際して「審査」という過程を経ますが、審査と言っても作品のクオリティを審査するわけではありません。同じ作り手として、作品の良し悪しを判断するような偉そうなことをするつもりはありません。しっかりとプロの作り手として活動をされていることを確かめるための審査です。自身のHP、instagram、Facebook、twitterなど陶芸を仕事として行っていることがわかるものをご提示ください。

Webサイトやinstagram、Facebookなどをどれもお持ちでない方。もしくはあっても仕事として運用されていない方に関しては、別途メールにて活動が分かるものをお送りください。(例えば過去に行った展示会のDMの写真など)

実は、何度かソーホーは一定レベルのクオリティでないと掲載できないようにした方がいいというようなご意見を頂いたことがあります。ですがソーホーとしては、器のクオリティを審査基準に設けることはいたしません。これから飛躍する可能性のある若い作り手を応援したい思いがあるのと同時に、売れる売れないとクオリティの良し悪しはあまり相関関係になく、それをソーホーとして判断することはできないからです。判断はお客様、つまり市場に任せ、ソーホーはあくまで客観的な場として存在すべきであると考えます。

仮に素晴らしい器であっても、写真がイマイチであれば器は決して良く見えません。ネットショップの世界では、実際の器のクオリティと、その良さを伝える写真、想いやストーリーを綴る言葉、この3つの総合点が大切です。そういった観点からも、器のクオリティに関しては審査しないというスタンスであることをあらかじめご了承ください。

プランは3つから選べます。

作り手が出店する際のプランは3つご用意しました。個人的にはプレミアムプランを強くお勧めします。プレミアムプランでは、売上手数料が15%で取引ができる他に、アナリティクスや売上向上のアドバイスが受けられます。アナリティクスとは、アクセス解析のことですが、要は自分のページにどれだけの人が訪れてくれたのか、その属性は男性が何%で女性が何%か。どの商品を見てくれた方が多いのか。などが分かります。そして、そのアナリティクスをもとに、ソーホーとして具体的なアドバイスを行います。

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ネットショップの強みは、このアクセス解析です。自分の商品の中で、買い手はどの商品に強い関心があるのか、それは男性が多いのか女性が多いのか。そんな情報を手に入れられるのがネットショップの最大のメリットです。プレミアムプランを選ぶとそのメリットを享受することができます。

ぜひこのアナリティクスの情報の良さを体感してもらいたいので、今回の第一弾の募集で出店申し込みをしていただいた方に限り、月額基本料を大幅にサービスさせていただくことにしました。また、登録手数料の10,000円も今回の募集で出店いただく方に関しては無料とします。詳しくはお問い合わせください。

ちなみに、売上手数料に関してですが、ネットショップを運営するにあたっては、お客様がクレジットでお買い物ができるのは絶対条件です。銀行振込と代金引換のみでは話になりません。最近ではamazon payを選ばれるお客様も非常に多いです。が、このクレジット決済やamazon pay決済に関しては決済代行会社に手数料を払う必要があり、だいたい3~5%程度かかります。その手数料に関してはソーホーが負担しており、実際にソーホーが作り手から受け取る手数料は3~5%程度低くなっており、運営上ギリギリの手数料でプランを組んでいるということをご理解いただければ幸いです。

作り手と売り手の関係。

プロの作り手の皆さんは、今まで多くの売り手の方にお世話になって自分の器を販売してきたはずです。もしかすると自分のネットショップを持つことは、そんな方に対して裏切りになるのでは。と考えている方もいるかもしれません。ですが、何度も繰り返しますが、何かあったときに自分の身を守れるのは自分しかいません。

取引している商品と作風を変える、テストで作った試作品のようなものを販売するなど、もし同じ商品を販売することが難しくても、別のやり方は色々とあるはずです。それでもNOと言ってくる売り手の方を優先するか自分の道を開拓するかの選択権は作り手の皆さんにあります。

また、今回のサイトに出品するメリットとして、商品が売れることはもちろんですが、それとは別に、作り手を探しているバイヤーから取引依頼がくる可能性がぐんと上がることも大きなメリットになるかと思います。全国のバイヤーは常に新しい作り手を探しています。僕自身、「京都の作り手を探してるんだけど、どこに行けばそんな人に会えるの?」という質問を今まで何度となく受けてきました。そんなバイヤーさんにとってみれば、全国の作り手が集まっているサイトがあれば、とりあえず一度のぞいてみようと考えるはずです。

もし、そういった問い合わせがあれば、その際にはソーホーは間に入ることなく直接バイヤーさんをご紹介し、その後ソーホーが間に入ることなくご自由にお取引をしていただければと思っております。

今後の流れ。

このnoteの最後に、作り手さん向けの資料と出店規約を添付しています。それらをご覧になった上で、出店を希望される方は下記の出店フォームから出店申し込みをお願いいたします。

今から2週間後の10月31日(土)に第一弾の出店申し込みは打ち切ります。それ以降に出店申し込みをされた方は、サイトオープン後の出店になり、登録手数料の無料と、プレミアムプランの割引特典に関しても対象外になります。サイトの内容についてご質問がある方は、31日に出店申し込みが完了するようそれまでにお問い合わせ下さい。

第一段の出店申し込みをしていただいた方に対しての審査結果は11月6日(金)までに随時ご連絡させていただきます。その後、11月7日(土)と8日(日)の13:00からZOOMにてページの作り方の説明会を行います。商品写真やテキストの掲載方法などを共有できればと思います。WEBなどにあまり詳しくない方にもできる限り寄り添った形で行いたいと思っております。どうしても説明会に出られないという方には別途説明会を行ってご対応いたします。

これから先の未来、インターネットを取り巻く環境はもっと複雑に進化していきます。ものづくりをされている方は3年後、今以上にネットでの販売に対して向き合わなければならなくなります。そんな未来に向けて、ソーホーはネットショップの一歩目の踏み台になれればと考えています。もし、ソーホーでノウハウを掴んだ後、自分でオリジナルのネットショップを運営されることになれば、それはソーホーにとってもとても嬉しいことだと考えています。

最後に、ソーホーは陶芸の作り手が作ったポータルサイトです。当然ですが、作り手の気持ちを誰よりも理解していると自負しています。同じ作り手だからこそできる、作り手に寄り添ったポータルサイトになれるように努めますのでぜひご興味ある方はお気軽にご連絡いただければ幸いです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

お問い合わせ
Mail : info@so-ho.shop
担当:柴田夏来
*電話でお問い合わせをご希望の方も、一旦メールにてその旨ご連絡お願いいたします。


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