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モンスターのようなあなたと、友達になるために必要だった〇〇
「りゅうおうに、しんりゅうを配合すると、ドラゴン形態になるらしいぜ」
「でも、しんりゅう、そのままで戦った方が強いんじゃない?」
そんな、「ドラゴンクエストモンスターズ テリーのワンダーランド」における、それぞれのモンスターテイマー論をぶつけあっていた、小5の夏。
テリーが異世界でモンスターと友達になると同時に、ぼくにも友達ができた。
いま振り返ってみると、そのときが漫画でいうところの「友(とも)」と呼べる存在をはじめて感じたときだった気がする。
「モンスターと友達になるには、まずは戦わないといけない」
お互いの主張をぶつけあった後に、倒れても起き上がって、認め合うからこそ、そこから友達になれるのだと。
剣や魔法、爪や牙ではなく、ゲームボーイと通信ケーブルを両手に、互いのモンスターテイマーとしての矜恃をぶつけあう小学5年生たちは、確かにその戦いの中で、相手と心を通わせていたのである。
・ ・ ・
小5の夏から、10年以上が経過した、大学3年の秋。
新卒の就職活動で、ぼくはゲーム会社の門を叩くことにした。最終面接で聞かれたこの質問は、ゲーム会社の面接で聞かれるランキングNo.1であろう。
社長:「思い出のゲームとか、一番好きなゲームはなんなの?」
ぼく:「ドラゴンクエストモンスターズです。」
即答すると同時に、ゲーム作りのプロに対して、暑苦しいくらいにその魅力を語っていた。
最後の方では、コミックスのおすすめまでしていた記憶があるので、ずうずうしいにもほどがあるが、広報宣伝担当という職種としてはよいと思ってもらえたのかもしれない。
・ ・ ・
ある一時期の思い出が、その後の人生を大きく支えてくれることがある。
それは、モンスターマスターのテリーにとっては、モンスターたちと一緒に異世界で姉を探しまわった大冒険だったことは、ドラクエ6での青年剣士 テリーの活躍を見ても明らかだ。
ぼくに関して言えば、その後、新卒2年目から妖怪を友達にするゲームの立ち上げを担当することになったのだが、このときの思い出が、背中を支えてくれた。
・ ・ ・
「あなたの思い出のゲームはなんですか?」
いま30代も前半になって、モンスターのようにはしゃぎまわる、もうすぐ2才をむかえる我が子を横目に振り返ってみると、このひとつの思い出が、はからずも多くの縁に繋がってきたことを実感する。
せっかくなので、最後にイベントのフラグを立てておきたいと思う。
「近いうちに、我が子とゲームで熱く戦えるその日を、楽しみに待っています。」
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