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40代の組み込みソフトウェアエンジニアです。 趣味の読書の記録などについて発信していく予定です。

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私の本の選び方

はじめにこの記事では読書歴20年超の私の本の選び方をまとめてみます。日本では一年におよそ7万冊以上の書籍が発行されているようです。 読める本には金銭的にも時間的にも制限があって全てを読めるわけではない人が多いと思います。たくさんある読みたい本たちの中から実際に読める本をどうにかして選ぶ、というのが普通だと思いますのでその参考になれば幸いです。 前提:ジャンルについて そもそもどのようなジャンルの本に興味があるかによって、私の書籍の選び方が参考になるかどうかも変わってく

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    • 【書評・感想】小説フランス革命【サン・ジュストこわい】

      著者佐藤 賢一(著) 発売日集英社 / 2011年09月16日 (第一巻) 書評フランス革命の熱狂と人間ドラマ 1789年のフランス絶対王政の崩壊から始まり、革命の激動の中で生きる人々の物語を描いています。ロベスピエール、ダントン、マラー、サン・ジュストなどの実在の人物たちが、革命の理想や現実の中でどのように行動し、葛藤したのかが詳細に描かれており、歴史の教科書では味わえない人間味あふれるエピソードが浮かび上がります。 特に、ミラボー伯爵の描写は印象的です。彼は貴族

      • 【書評・感想】[新訳]フランス革命の省察 「保守主義の父」かく語りき【革命の暴力性と急速な変化への批判】

        著者エドマンド・バーク(著)、佐藤 健志(翻訳) 発売日PHP研究所 / 2011年02月28日 書評エドマンド・バークの『フランス革命の省察 「保守主義の父」かく語りき』は1790年に出版された政治哲学の古典であり、本書は民主党政権下の2011年に翻訳されたものです。バークは、革命の急進的な変革が社会の秩序と安定を脅かすと警告し、歴史や伝統に基づく漸進的な改革を支持しました。 バークの保守主義の核心 バークは、社会は過去からの遺産を受け継ぎながら発展すべきであり、

        • 【書評・感想】化学の授業をはじめます。【女性差別に徹底的に抗う化学者の物語】

          著者ボニー・ガルマス(著)、鈴木 美朋(翻訳) 発売日文藝春秋 / 2024年01月16日 書評1960年代の米国を舞台に、女性化学者エリザベス・ゾットの奮闘を描いた物語です。ガルマスのデビュー作にして、世界で500万部を超える大ヒットとなり、Apple TV+でもドラマ化されています。 主人公エリザベス・ゾット エリザベス・ゾットは才能ある化学者でありながら、当時の男性優位社会の中で数々の困難に直面します。1960年代の米国は女性の社会進出が制限されていた時代であ

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        • 【書評・感想】小説フランス革命【サン・ジュストこわい】

        • 【書評・感想】[新訳]フランス革命の省察 「保守主義の父」かく語りき【革命の暴力性と急速な変化への批判】

        • 【書評・感想】化学の授業をはじめます。【女性差別に徹底的に抗う化学者の物語】

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          4本

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          【フランス史まとめ】フランスの歴史を年表と人物でわかりやすく簡単に整理【世界史】

          世界の歴史の中でフランスに焦点を当てて、歴史の流れを年号と人物を交えてざっくりまとめたいと思います。 自分用にまとめた内容になりますので誤りがあるかもしれませんが、随時修正していきます。また、歴史の流れに合わせて関連書籍も紹介していきます。 1. 古代1.1. 非統治時代(紀元前58年頃まで) ケルト人やゲルマン人といった複数の部族が分かれ住んでいた時代。都市国家や共同体のような大きな単位の組織が構成される前の世界。 1.2. カエサルによるガリア遠征(紀元前58年〜

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          【フランス史まとめ】フランスの歴史を年表と人物でわかりやすく簡単に整理【世界史】

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          【書評・感想】貨幣の「新」世界史 ハンムラビ法典からビットコインまで【お金の起源は債務?】

          著者カビール・セガール(著)、小坂 恵理(翻訳) 発売日早川書房 / 2016年04月25日 書評本書は貨幣の役割をあらゆる角度から考えることを目的とした書籍です。最初にお金を「価値のシンボル」と定義しており、本書に通底する考え方となっています。大きく三部構成となっており、「なぜ」お金が生まれ用いられてきたのか、「何」がお金として使われてきたのか、「どのように」お金が使われているのか、が述べられます。歴史学、人類学、行動経済学、政治や宗教、投資といった異なる学問を行き来

          【書評・感想】貨幣の「新」世界史 ハンムラビ法典からビットコインまで【お金の起源は債務?】

          【書評・感想】恐怖の地政学 ―地図と地形でわかる戦争・紛争の構図【国民国家が馴染まない地域で紛争がある】

          著者ティム・マーシャル(著)、甲斐 理恵子(翻訳) 発売日さくら社 / 2016年11月04日 書評本書は各大陸・地域について地政学的な観点から網羅的に概観している書籍です。本書では地政学は下記のように定義されています。 第一章の中国から始まります。北側はゴビ砂漠を挟んでモンゴルと国境を接し、東側にはロシアがあるが山岳地帯で隔てられており、南側に向かうと黄海、東シナ海、南シナ海と海岸線が続き、さらに移動するとベトナム、ラオス、ミャンマーとぶつかります。さらに北に行くと

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          【おすすめ本まとめ】統計学を分かりやすく理解できる書籍5選【確率・歴史・詐欺】

          はじめに本記事では統計学の知識をつけるための一般書を、入門的なものや統計が生まれた歴史に関する書籍など複数の観点から挙げてみます。 ビジネスの現場だけではなくニュースを理解する上でも統計的な理解が必須になってきています。どういう本を読めばよいか分からないという方の参考になるように紹介してみます。 1. 入門編まずは入門編です。統計学がどういう学問であるのか、その使われ方や分析手法などを学ぶことができます。 統計学が最強の学問である 当時有名になった統計学シリーズの最初の

          【おすすめ本まとめ】統計学を分かりやすく理解できる書籍5選【確率・歴史・詐欺】

          【おすすめ本まとめ】ピクサーなど有名企業の創業記や評伝本【超一流企業】

          はじめに本記事では超有名企業や起業家の評伝本をまとめていきたいと思います。日本の企業についてはあまり面白い本がないのでほぼアメリカの書籍になります。 1. PIXARトイストーリーやファインディング・ニモなどで有名なCGIアニメーション制作会社であるピクサー・アニメーション・スタジオ。 ピクサーの最高財務責任者が著した書籍です。ベンチャー企業の刺激的かつ感動的な創業物語としての側面もありながら、CFOだけあって財務状況に関する記述も多くビジネス書として成立しています。

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          【おすすめ本まとめ】地政学に関する書籍8選【地理的条件で政治を考える】

          はじめに本記事では地政学の知識をつけるための書籍を一般書から古典的名著まで紹介してみます。 さて、そもそも地政学とはどのような学問なのでしょうか? Wikipediaでは次のように定義されています。 日本は島国であり国境が明確なのでピンとこない部分がありますが、他国と国境を接している大陸の国々は政治や経済、安全保障、外交政策などがそれぞれの地理的条件に大きく制約されています。とはいっても別に日本も例外ではありません。 地理・歴史・公民と別々の科目として学習してきた我々

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          【書評・感想】統計で騙されない10の方法【バイアスや思い込みに気づくことが重要】

          著者ティム・ハーフォード(著)、上原裕美子(翻訳) 発売日日経BP / 2022年05月20日 書評本書は一般に統計への向き合い方を述べた書籍です。統計データの信頼性だけでなく、人間の感情や思い込み・バイアスを含めてどのように統計を理解すれば良いかが学べます。無条件に盲信したり、逆に最初から嘘と決めつけることがいかに愚かな態度かがわかります。 タイトルの通り10個のルールが一つの章になる構成になっています。統計データの集め方など技術的な落とし穴だけでなく、人間の持って

          【書評・感想】統計で騙されない10の方法【バイアスや思い込みに気づくことが重要】