見出し画像

Pasoori

ラダックを旅していた時のこと。
何人かのインド人旅行者と行動を共にしたことがあったのだが、移動中の車内やゲストハウスで、彼らがよくスピーカーで流していた歌があった。

その時は特に何とも思わなかったのだが、その後しばらくしてから、その曲のフレーズが頭の中をグルグルして離れなくなってしまうということが頻発した。

どことなくアラビア風というか、異国情緒あるメロディー。
テンポはいいものの、明るく軽快というわけではなく、全体的に憂いを帯びている。
中東の暗く入り組んだスーク(市場)を彷徨い歩いているような、そんな気分になるのだ。

特にサビが癖になる感じで、「一体、あの歌のタイトルは何なのだろう」と無性に気になり始めた。
広いインドのこと、北と南では音楽の趣向が異なるのか、チェンナイでこの曲を耳にすることはほとんどない。
だから誰かに尋ねることもできず、悶々と過ごしていたのだが、先日ついに曲のタイトルを知ることができた。

それが、これ。

今年の2月に公開された楽曲らしい。
パンジャーブ語とウルドゥー語で歌われており、なんと歌手はパキスタン人。
両言語共にインドの北西部の州では公用語になっているので、パキスタン同様にインド国内でも大流行していて、動画の再生回数は4億回を超えている。

というわけで、南インド音楽とは全く趣の異なる「パンジャービー・ポップ」も聴いてみようと思ったという話でした。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?