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ぼくのランニング遍歴③ 〜なんやかんやトレイルランが好き編〜

ランニングを始めてからわずか4ヶ月でフルトレイルランに挑戦するという暴挙に出た結果、「もう金輪際、山には近づかない」と固く決意したぼくだったが、その後なぜか2回もトレイルランの大会に参加することになる。

「喉元過ぎれば熱さ忘れる」とはよく言ったもので、大会の数週間後には地獄のような記憶が楽しかった思い出として美化され、次の大会を探しているのである。完全にトレイルランにハマってしまったようだ。

そこで、今回はジャカルタ在住中に参加した2つのトレランについて紹介する。

Sentul hill trail run(35km)

スンツールは、ジャカルタから車で1時間ほど南下した所にある緑豊かなエリアである。日本人会の所有するグランドもあって、ジャカルタ在住の日本人にとって身近な地域だ。

この大会が開催されたのが6月の下旬で、地獄のトレランデビューから約半年。体はもう山を駆け回りたくてうずうずしていた

注目の距離は18km、35km、65km、110kmの4部門で、無難な35kmにエントリーした。18kmは物足りないし、65kmはさすがにやりすぎだと判断したのだ。距離的には前回よりも短いので、そこまでしんどくはないだろうと高をくくっていた。うっかり65kmにエントリーしないだけの理性はあった。

ちなみに大会の2日前に、たまたま同じ大会に出場する日本人の方とお話しする機会があり、彼は110kmでエントリーしたと言っていた。同じ人間とは思えない。
さらに彼は「Tahura(前回のデビュー戦)は初心者レベルだけど、スンツールはなかなか厳しいコースだよ」と語った。Tahuraですら地獄を見ていたぼくは震え上がった。

さて、大会本番の数日前に公式ホームページでコースを確認すると、衝撃的な事実が判明する。

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距離増えてるじゃん

なぜか申し込んだ時よりも3km増えている。
コスパが良くなったと好意的な解釈ができるが、もうフルとあまり変わらない距離だ。

高低差を確認すると、教えてもらった通り、確かに今回はレベルが高そうだということがわかる。Tahuraはスタートしてすぐに大きな登りがあり、それ以降はだらだらと下るだけだったの対して、今回は後半に大きな山越えがある。体力の配分を間違えると、後半で死ぬ

スタートは朝の5時半。午前中のうちにゴールしようということで、6時間半を目標タイムとした。Tahuraよりは急ぐ必要があるが、それでも速歩きくらいのペースである。乾季なので、足場もいいはずだ。

しかし結論から言うと、タイムは8時間10分。見事に撃沈した。

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崖じゃん

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目標タイムを達成できなかった敗因として、シンプルにアップダウンがえぐかったというのが挙げられるが、他にも走行距離が40kmオーバーだった疑惑がある。

というのも、インドネシアクオリティーが遺憾なく発揮されたコースで、終盤から道標の配置が雑になっていたのだ。ランナー同士で「あっちは行き止まりだ!」とか「こっちが正しいルートだ!」と情報共有して、なんとかゴールまでたどり着いた。山の中で迷子になっているので、間違いなく公式距離よりは多く走っている。

また、「ゴールまであと4km」の目印から、ゴールするまでなぜか2時間もかかっており、情報の信憑性がますます低くなるのであった。ぼくの人生の中で間違いなく最も長い「あと4km」だった。


GOATRUN @ サラック山(20km)

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GOATRUNは8月初旬の開催。
実はスンツール大会よりも前に50km部門で申し込んでいたのだが、スンツールでの撃沈を受けて20km部門に変更したという経緯がある。完全にひよった。

フルトレイルのタイムが約8時間だったので、目標タイムを4時間に設定して挑戦したが、結果は3時間59分と初めて目標タイムを切ることができた。

目標タイムを達成することができたということもあるが、この大会はかなり満足度の高いものだった。

サラック山は現在も活動している火山で、珍しい風景を見ながら走ることができたのだ。

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煙のすぐそばを走ったり、

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温泉が湧いていたり、

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荒涼とした風景が広がっていたりと、なかなか興味深いコースだった。

そして、20kmという距離が絶妙にちょうど良い。
ぼくのような素人ランナーにとって、山を走るしんどさが、山を走る楽しさを上回ることなくゴールできる距離だったのだ。「いやぁ、山のいい景色を見ながら走れて気持ちよかったな〜」という気持ちでゴールできる、実に清々しい距離なのである。

自虐趣味のない素人ランナーが、トレランを趣味として楽しみつつ、なおかつちゃんと達成感を味わうことができる最適な距離が20km。これは断言する。



ということで、ジャカルタ在住中は計3つのトレイルラン大会に出場したわけだが、トレイルランは今後も趣味として続けていきたいと思っている。
今はコロナの影響で軒並み大会が中止になってしまったが、大会が再開されるようになったら積極的にエントリーしたい。怖いもの見たさでウルトラトレイルなんかも興味があるが、実力や安全のことを考えたらせいぜい42kmまでかなと考えている。

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