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グランブルー

デジタルリストアバージョンなるものを Amazon Prime で鑑賞。この映画はたぶん「グレートブルー」の時に一回、「グランブルー」の時に一回、それぞれ観たと思うけど、いずれも20年以上前のこと。

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実在の人物、ジャック・マイヨールがモデルになっているけれど、実像とは大きく異なるようだ。あくまでモチーフに過ぎない。ジャック・マイヨール本人に興味があるなら、「地球交響曲(ガイアシンフォニー)第二番」という映画の方がお勧めだ。残念ながら今のところオンラインで鑑賞する方法は無さそう。以前、何度も映写した映画だけどまた久しぶりに観てみたくなった。

イルカとは通じ合えるけれど、女性と通じ合うのはド下手でシャイなジャックを演じるジャン・マルク・バールが今観てみると中々いい味を出してる。若い頃に観たときは「なんでもっとちゃんとしたイケメンを起用しないのだろう」と不満に感じたものだが、今ではこの役柄にぴったりという気がする。

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初めて肌を重ねた夜に、彼女のことをほっぽり出して夜通し海でイルカと遊ぶ男に失望して NY に戻るジョアンナ。このシーンを見てふと、かつて職場の同僚女子から聞かされた、印象的な「ある言葉」を思い出した。

「少年のような、という言葉でバカを美化する男が大嫌い」

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この映画はまさに「素潜りバカを美化する物語」と言えるだろう。女性目線だと身も蓋もない表現になってしまうが、それでもジョアンナは結果的にジャックに惹かれていく。それもまた男にとって都合良く作られた話ということになってしまうのだろうか。(ちなみにロザンナ・アークエットは当時好きだった女優だけど、今見てみると露骨にエロすぎる気がしないでもない。そういう描写が多いわけではないのに、そういう印象を受けてしまうのはなぜだろう。)

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とはいえ、映し出される美しい海の映像、イルカのまるで笑っているような表情を見ていると「バカでもいいじゃないか、こんな景色が見れるのなら」という気になってくる。

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約3時間と結構長い映画だけど、つるっと最後まで観れてしまう。そして良くも悪くも鑑賞後の余韻は浅い。「レオン」は飽きるくらいに何度も観たのにこの映画をずっと観ないでいた理由はなんだろう。

たぶん「レオン」が良過ぎたのだろうなと思う。ベッソン作品をもう一度見返すなら「グランブルー」よりは「レオン」となってしまって、20年以上も放置したまま今に至っている、という気がする。

2021年に入ってからベッソン作品の鑑賞が続いている。この路線を続けるかどうかは分からない。「フィフス・エレメント」はもう一回観てもいいかな。

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ちゃっかりリュック・ベッソン本人も出演していた。

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