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足跡を残さない美しい仕事をする。気づかれないほど良い忍者の仕事【義盛百首 忍歌53】

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「雪降りに 忍びに行きし 事あらば まず足跡の 用心をせよ」
忍歌 義盛百首 第五三首

【現代語訳】雪が降る日に忍び込みに行く場合は足跡に注意する。

【解説】雪が降る日、つまり雪が積もっている時は簡単に足跡が残ってしまう。守兵のいないタイミングでひっそりと忍び込んでも、不自然な足跡が残っていては侵入を察知されてしまう。怪しげな痕跡は忍びがいるいないに関わらず、敵兵は警戒を厳にするので身動きが取りづらくなってしまう。足跡が生まれないようなルートを選んだり、足跡を変えるなどの潜入作戦を考える。

【超訳】足跡を残さない綺麗な仕事をする。影は進む方向に伸びることで人に自分の存在を知らせてしまう。足跡は歩いてきた後に残ることで人に自分の存在を気づかせてしまう。これは影は未来に痕跡を残し、足跡は後に痕跡を残すことを表す。52首目で人に気づかれない仕事が良い仕事と説いたが、どうやって仕事をしたのか?気づかせない、仕事の足を残さないような行いほど美しいものはない。仕事は無駄がなく、散らかさず、後片付けまで綺麗に行う。

義盛百首とは…
伊勢三郎義盛に仮託し作られた忍者の心得を読んだ計百首の歌。伊勢三郎義盛は伊賀出身で、源義経の配下で忍者として活躍したとされる。義盛百首は忍歌と呼ばれることもあり、軍法侍用集や万川集海などの忍術書に登場する。


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