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忍術の起源は紀元前3350年?忍者中国史①【忍者の技と知恵 #62】

忍術秘伝書『万川集海』によると、忍術の起源は古代中国の皇帝「伏義ふくぎ」の時代(紀元前3350年)までさかのぼるといわれ、時代が進むにつれて忍術は洗練されていったとされます。

伏義は古代中国神話に登場する伝説上の皇帝であり、天地のことわりを八卦として画き、文字を作り、網を発明し、釣りを教えたと伝えられます。古代中国神話では伏義とその兄妹の女媧じょかが人類の始祖になったとされています。

忍術に限らず日本武術、兵法は中国から伝わった技術や思想の影響を受けて日本で独自に組み上げられたものが多く、昔の日本人はその技術に権威性を持たせるべく古代中国の流れを汲んでいるということが多い。現代の日本人においても、アメリカでは〜…やヨーロッパでは〜…というように、それらしい言葉で飾り立て権威性を持たせようとすることがあります。

忍術においては権威性を利用して人心を掌握し、こちらの作戦通り思いのままに人を動かして攻めることがある。が、相手も同じように術を仕掛けてくることも考えて守り方を用意しなければならない。情報は悪意があろうとなかろうと常に歪んだ形で伝えられるものです。

伏義


【忍者の技と知恵】は毎週 月・水・金曜 朝8時ごろ更新!『図解 万川集海』を元に、忍者の技と知恵をお届けします。

万川集海とは
『万川集海(ばんせんしゅうかい/まんせんしゅうかい)』は伊賀甲賀49流派の忍びの術、古代中国や日本の謀略家・名将軍の技と知恵を結集し、悪しきものを捨て良いものを厳選し集大成した全21巻に及ぶ忍術秘伝書である。
万の川が集まり大海となるように、数多の術を結集したことから名付けられる。

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