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アクシデントを予測して先に対処するのが忍者の作法【義盛百首 忍歌28】

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「同士討ちも 味方の下知(げち)に 寄るぞかし 武者の印を 兼ねて定めよ」
忍歌 義盛百首 第二八首

【現代語訳】同士討ちが起こるのは軍令に問題がある。前もって仲間であることが分かる合印を用意しておく。

【解説】夜襲では暗くて敵味方の判別がつかないので同士討ちの危険がある。そこで、出陣前に味方だと判別するための合印(仲間であることを示すマーク)を身につけ合言葉を決めておく。戦闘時、敵味方判別がつかないときは合言葉を言い返答がなければ斬る。同士討ちを起こすも起こさないも事前の作戦準備による。

【超訳】起こる可能性が高いとわかっているアクシデントは事前に対策をうつ。アクシデントが発生するには段階があり、何もない→注意が必要→危険な状態→取り返しのつかない事態(アクシデント発生)と時間的変化がある。各段階ごとに可能なリスクマネジメント(危険状態からの回復)を考える。また、渦中では客観性を欠き自分が危険な状態だと気づけないので、危険状態を察知する方法も考える。


義盛百首とは…
伊勢三郎義盛に仮託し作られた忍者の心得を読んだ計百首の歌。伊勢三郎義盛は伊賀出身で、源義経の配下で忍者として活躍したとされる。義盛百首は忍歌と呼ばれることもあり、軍法侍用集や万川集海などの忍術書に登場する。


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