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陣中の音によって行動を知り、未来を予測する。忍者の情報収集技術【義盛百首 忍歌71】

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「敵方に 馬のいななき しきりならば 夜討ちの用意 すると知るべし」
忍歌 義盛百首 第七一首

【現代語訳】敵方の馬がしきりなく鳴くのは、夜討ちの用意をしているから

【解説】忍びは戦場において、敵陣に秘かに近づき様子を調べる任務がある。これを「蟠り(忍び斥候)」という。蟠りは目で見て、耳で聴き、鼻で嗅いで感覚をフルで働かせて情報収集をする。敵陣内で馬の鳴き声がやたらと聞こえるのは、騎馬の準備をしているから。騎馬の準備をしているということは、敵の作戦決行が近づいてる事を示す。騎馬は機動力が高くて破壊力が強く、戦では騎馬の突撃で前線を崩し敵陣を混乱させる強力な兵器である。

【超訳】陣中の音によって行動を知り、未来を予測する。音は壁を隔てても聞こえる。目で見えない範囲も、耳なら音を拾っていち早く察知できる。大人数で行動を起こす時(大きなアクションを起こす時)はザワザワするもので、音を察知したらその原因を考え、未来何が起こるのかを予測する。未来が予測できれば、それに応じた準備や行動が取れる。


義盛百首とは…
伊勢三郎義盛に仮託し作られた忍者の心得を読んだ計百首の歌。伊勢三郎義盛は伊賀出身で、源義経の配下で忍者として活躍したとされる。義盛百首は忍歌と呼ばれることもあり、軍法侍用集や万川集海などの忍術書に登場する。


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