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忍耐はなんのために必要か?【忍耐力を身に付ける忍者思考】

困難に耐え忍び任務を完遂する者「忍者」

忍者はどんな状況でも耐えて耐えて耐え忍び任務を完遂する必要がある。一般的な武士さむらいは眼前の敵と戦って短期的でミクロな勝ちを得るが、忍者は姿を隠して情報収集や工作を行い長期的でマクロな勝ちを得る。

忍者と武士ではその活動で守るものの規模が、目に見える人・戦場の仲間〜目に見えない国家・国民レベルで違いがある。そのため忍者は武士とは異なる修行を行い、しのびという役名を冠するにふさわしい心身を身につける。

忍者の仕事はスパイだが、スパイを指す言葉で中国に「間者」がある。しかし日本では間者ではなく「忍者」と称するのは、任務を達成する上で、困難に耐え忍ぶための不動心を刃の心が大事であることを役職名で表したからだ。

忍耐する理由を考える

何のために今耐え忍ばなければならないのか?考える。耐え忍ぶのは目的ではなく手段で、耐え忍ぶことで目当てのものを手に入れることができる。これが考えられると、耐えるのが辛くなって諦めそうになっても多少頑張れる。

(考えた結果耐え忍ぶ意味が無ければそれはそれでやめればいい。目的なき忍耐は身を削るだけで滅ぼす)

大抵のことは「やりたくない・難しい」方を選んだ方が後悔しない

気を張って耐え忍んでいて、もうキツイ、諦めたいと思ったとき、耐えるのを「続ける」やりたくないので「やめる」の選択肢が表れる。気持ち的にもう辛いので「やめる」を選びたいところだが、大抵のことは「やりたくない」と思ったり「難しい」なと思ったりした方を選んだ方が後悔しない。

なぜなら、困難だけどやった方がいいんだよな…という気持ちが「続ける(続けたい)」という選択肢を作っているからで、やりたくないが続けた方が理想に近づき成長するからだ。

万川集海より「易きことを捨て、難きことを取る」

忍術秘伝書『万川集海』に、古代中国の秦の時代、智伯ちはくの城が敵に囲まれ夜明けには皆討死してしまうという時のエピソードが載っている。

討死にを覚悟した智伯は、臣下の程桜ていおう杵臼しょきゅうを呼び自分の子を委ねると言った。
2人は「主君と共に討死にすることは時間を待たず簡単にできる。対して、生き延びて主君の御子を育てるのは時間がかかり困難だろう。しんの道とはやすき(簡単な)ことを捨て、かたき(難しい)ことを取るべきだ。」と考え、御子と城を脱出して時の流れを待ち、かたきを討ち国を取り返すことに成功する。

このエピソードから、万川集海では仁義忠信を心がけ「正心」を守り、一時的な目先の結果に捉われず、困難で時間がかかっても本質的な目的を達成するようにと説かれる。

「困難=できない」と思っていないか?

目標達成にはつねに困難がつきもので、困難とは自分の心が生み出すものだと思う。やりたい…でもできないかもしれない…という葛藤が「困難」という言葉を生み出し、ネガティブな気持ちが強くなると行動力を下げたり止めたりしてしまう。これが繰り返されると「困難=できない」という公式が自分の中に形成され、耐え忍びやり抜く気持ちを行動する前から折ってしまう。「困難≠できない」をやめ「困難=やってみないとわからない」から「困難=やり抜く」に徐々にレベルアップできるように心を整えていくといいだろう。

本当に辛ければ一度逃げてもかまわない、方法を変えて乗り越えてもかまわない、時間をどれだけかけても乗り越えられるならかまわない。ただ一つダメなのは初めから逃げ腰なことだと思う。


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