忍術披露は控えめに。それが忍者の正義【忍者の技と知恵 #31】

忍術は騙し討ちの技です。そう言うと聞こえが悪いかも知れませんが、相手の一番ノっているとき、強いところを避けて弱いところを見極めて攻撃するのは知恵であり小で大を討つ、弱で強に勝つための戦略です。

忍者は主君がこの忍術を見せてほしい、どれほどのものなのか知りたいと言っても忍術を見せびらかすようなことは控えましょう。忠誠を誓った主君を騙すことは忍びの武士道としてできない、正しい志を持ち悪敵を倒すために忍術は使うことができるのです。

忍術は良き君主の元でこそ生き、私利私欲や欲にまみれた君主の元で使う技はないのです。

【忍者の技と知恵】は毎週 月・水・金曜 朝8時ごろ更新！『図解 万川集海』を元に、忍者の技と知恵をお届けします。

図解忍術秘伝書 万川集海 第一帖: 序・正心編 （図解 万川集海）

万川集海とは
『万川集海（ばんせんしゅうかい／まんせんしゅうかい）』は伊賀甲賀49流派の忍びの術、古代中国や日本の謀略家・名将軍の技と知恵を結集し、悪しきものを捨て良いものを厳選し集大成した全21巻に及ぶ忍術秘伝書である。
万の川が集まり大海となるように、数多の術を結集したことから名付けられる。