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実行する人と、俯瞰して様子を見る人が必要。客観性と忍者の危機管理【義盛百首 忍歌68】

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「夜回りの 通る跡より 回すをば 蟠(かま)りつけとぞ いう習いなる」
忍歌 義盛百首 第六八首

【現代語訳】夜回りの通る跡を警戒して回り蟠りを見つける

【解説】夜回り(夜の巡回警備)から後方離れた場所にもう一人警備をつけて「蟠り(忍び斥候)」を見つける。蟠りは夜回りの通り過ぎた所から忍び込むことで、警備の目をかい潜ろうとする。この蟠りを捕まえるために夜回りから離れた場所に警備を一人つける。夜回りは明かりを持って先を照らし、怪しい者がいないか探り進む。夜回り後ろの警備は明かりを持たずに歩き、夜回りの周囲に怪しい動きがないかを確認する。

【超訳】いざ事に当たると目の前のことに集中して客観性を欠くので、俯瞰して状況を見ることも考える。実行部隊の後ろ、離れた場所に実行部隊の様子を観察する別働隊を用意する。実行部隊は仕事に専念して、別働隊は実行部隊のやり残しやミスを補う。実行部隊が危険な状態になりそうならこれを知らせてフォローするなど危機管理も行う。


義盛百首とは…
伊勢三郎義盛に仮託し作られた忍者の心得を読んだ計百首の歌。伊勢三郎義盛は伊賀出身で、源義経の配下で忍者として活躍したとされる。義盛百首は忍歌と呼ばれることもあり、軍法侍用集や万川集海などの忍術書に登場する。


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