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有利な場所を調べ、情報を数値化し、行動を知る「軒猿の術」【忍者の技と知恵 #38】

忍術秘伝書『万川集海』には忍者に必要とされるスキル「忍術」が全21巻におよび記されています。膨大な内容ですがそれらは概要であり、本来は師匠について長い年月をかけた指導、修行を経て会得できるのが忍術と言われます。

『万川集海』で正心、将知に続き最初に教えられる忍術「陽忍」の中には軒猿のきざるの術というのが出てきます。これは敵軍の様子や地形を目で見て観察し、情報を得ることで斥候(戦場で敵の様子を探る兵士)のスキルです。

忍者にとって重要なのは忍び込むスキルよりも正確な情報を手に入れるスキルです。正確な情報があれば効率的に守りを固めたり敵軍を撃破する作戦を考えることができますが、逆に不正確な情報を手に入れると大きな損害につながります。

軒猿の術は「目利き・見分け・間見あいみ」の3つがあります。目利きは地形の有利不利を見て知る、見分けは敵の能力や人数、設備を知る、間見は遠く離れた場所から敵の動きを知る。

環境・場所・空間を調査して有利な地を選び、ライバルやターゲットの情報を数値化し、これの行動を知ることができれば、自由自在な作戦が立てられるということです。

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【忍者の技と知恵】は毎週 月・水・金曜 朝8時ごろ更新!『図解 万川集海』を元に、忍者の技と知恵をお届けします。

万川集海とは
『万川集海(ばんせんしゅうかい/まんせんしゅうかい)』は伊賀甲賀49流派の忍びの術、古代中国や日本の謀略家・名将軍の技と知恵を結集し、悪しきものを捨て良いものを厳選し集大成した全21巻に及ぶ忍術秘伝書である。
万の川が集まり大海となるように、数多の術を結集したことから名付けられる。


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