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自分がミスした後のことも考えて準備。忍者の念入りすぎる仕事術【義盛百首 忍歌54】

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「目付け者 または忍びに 行く時は 書置きをせよ 後の名のため」
忍歌 義盛百首 第五四首

【現代語訳】目付けや忍びの任務に出かける時は、もしもの時のために書き置きをする。

【解説】目付け(将兵の監視をする人)や忍びの任務には危険がつきもので、万が一命を落とす可能性もある。忍びの任務は極秘で家族にもどこへ行くか、何をするかなど話してはならず、任務を知っているのは直属の将軍と忍び自身のみ。書き置きは家族への遺言という意味もあるだろうが、ここでは万が一自分が帰ってこなかった場合の作戦・対策について事前に用意してから出かけることを言っている。万川集海には、着物の襟と宿舎に偽の隠書を仕込み万が一の際にこれを利用して術を仕掛けるとある。(詳細は図解 万川集海 第三帖をお読みください!)

【超訳】万が一の事態を想定した対応マニュアルを用意する。マニュアルにしておけば、書いた本人がいなくてもそれを読んで対応することが可能。しかし、非常対応マニュアルの発動について事前に打ち合わせをしておき段取りを確認、訓練をしておかなければ万が一の時に対応できないので注意。大きなミスから自分は身動きが取れないような事態になり、収集がつかなくなっても後続の仲間が解決・救出してくれるような対策を事前に考えることが重要。


義盛百首とは…
伊勢三郎義盛に仮託し作られた忍者の心得を読んだ計百首の歌。伊勢三郎義盛は伊賀出身で、源義経の配下で忍者として活躍したとされる。義盛百首は忍歌と呼ばれることもあり、軍法侍用集や万川集海などの忍術書に登場する。


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