陽に始まり陰に終わる。心理的に有利な状況から物理的に勝ちにいく【忍者の技と知恵 #37】
忍術秘伝書『万川集海』には忍者に必要とされるスキル「忍術」が全21巻におよび記されています。膨大な内容ですがそれらは概要であり、本来は師匠について長い年月をかけた指導、修行を経て会得できるのが忍術と言われます。
『万川集海』では初めに「正心」次に「将知」の順で教えられ、3番目からやっと忍術が出てきます。
初めに教えられる忍術は「陽忍」で、姿を表して堂々と敵に近づき情報収集や謀略工作を行うスパイの技術です。忍術は姿を表した陽忍で始まり陰に潜んだ陰忍で終わるのが良いとされます。詳細な情報を集め、敵内に仲間を作り、謀略を仕掛けて行動を鈍らせ、隙が生まれたところへ密かに忍び込み、城や武具の破壊、武士による攻撃で勝利します。
「心理的にじわじわと有利な状況を作り、最終的に物理的な勝利を得る」陽に始まり陰に終わるとはこういうことです。
陽忍の術はどんなに頭のいい人でも簡単には扱えません。日常的に人との関係を意識して練習を重ねることが重要です。
【忍者の技と知恵】は毎週 月・水・金曜 朝8時ごろ更新!『図解 万川集海』を元に、忍者の技と知恵をお届けします。
万川集海とは
『万川集海(ばんせんしゅうかい/まんせんしゅうかい)』は伊賀甲賀49流派の忍びの術、古代中国や日本の謀略家・名将軍の技と知恵を結集し、悪しきものを捨て良いものを厳選し集大成した全21巻に及ぶ忍術秘伝書である。
万の川が集まり大海となるように、数多の術を結集したことから名付けられる。
🥷忍者の思考と精神を身につけるべく、日々修行を行ってますので見届けてもらえると幸いです。あとお仕事のご依頼もお待ちしております🙇♂️。サポートは兵糧(ひょうろう)に使わせていただきます。 WEB:https://shinobi-design-project.com/home