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風が通って火が灯る

今日も一日、創作に思いを巡らせていました。時々SNSに逃げながら。


この前、『読む打つ書く』の投稿で考え、『夜更のパレード』で軌道に乗ったと言っていた、とある企画がスルッと先方のチェックを通過し、もう少しすればGOサインが出る、というところまで来てしまいました。勢いで書いた案だったのですが、それでも自分でしっくり来ていたので、先方が納得されたことに驚きはありませんでした。よし!!とは思います、それはもちろん。ただそれより、これはこんなにもスルスルッと行くのに、行かないものはどうやっても行かないというのはどういうことよ、、、ということに気が行ってしまいます。


なんだかなあ。先日、突然アレルギー症状が出てしまいましてね。また打ち合わせをキャンセルしてしまうことになったのです。よりによってなあ。ほんと、どうしたものか……。どうしたものかということをここに書いている暇があれば、考えてよということなんですけど、でもそういうことでもないんですきっと。考えようとしていることがそもそも間違ってるかもしれない。そこを疑っています。ピンとこない、何かが軋むということは、そういうことではないかと思っています。


なので、今日は今日でまた別の或る作品について考えていました。パソコンはいったん置き、大きめのノートに手書きで考えたことをどんどん書き込んで行く方法です。ブワーッと。なんでこの作品を引き受けたかなんてことまで書きます。その作品の問題点も。そしたらね。


動き出したんですよ。私の中で。なにかが。


不思議だなあ…。先方に受け入れていただけるかどうか全くわからないけど、ずうううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううっと考えてきて、途方に暮れて、消えかけて、また灯って、消えかけて。そんなことを繰り返してきた或る作品に、微かな光明が見えてきたのです。不思議です。でも今は自分だけの光です。ダメって言われるかもしれない。優しく風を送り、時に身を挺して守り、この灯火を少しずつ大きくしていこうと思います。


なんと言いますか、たとえ他の仕事が全部ダメになっても、これだけはやり遂げたい。そういう『作品』が私にはあるのです。


しかし、なんなんでしょう。なぜ今日に限って動き出したのか。今はまだ動かないものとなにがどう違うんでしょう。どれも同じだけ必死に考えているのですが、でも、どうにもハマらないということは必ずあります。一方で、なぜだかすぐにハマるものもあります。


今日動き出した作品も、ずうっとそうでした。何かしっくりこない。作りたいはずなのに、身体が動かない。でも今日、頭に浮かんだことを紙に書き出すうちに、「お」が聞こえてきたのです。今日の私はその音を聞き逃さなかった。その音を指先でどんどん流れるように書き散らしていくと、つまり身体を踊らせるように動かしていくと、何か文章のようなものができていました。少しは読める程度の文章です。でも、私にはしっくり来る文章でした。すうううっと風が通るような感覚です。


でもこれ、別の立場の方にとっては、どうでもいいこと、いや、場合によっては、それではダメダメやり直し!となるかもしれない考えであり、文章です。ダメかもなあ。いや、でも書けないより断然いいじゃないですか。書ける時にしか書けないんだから。なんでも書けるわけじゃない。私に書けないものをお望みなら、私には書けないものを書ける人に書いていただくしかありません。でも、今、私の手元には火種がある。ちっぽけだけど、他の誰かには見つけられないかもしれない火種です、かもしれません。わかんないす、まだ。


でも動き出したのは違いない。なんとかしたい。これ、広く燃え広がると、不思議な炎になると思うんですよ。どんなことになるかなあ。何より自分自身が楽しみなのです。楽しみになってきたのです。数時間前まで、どうしよう……はあ……と思っていたのに。不思議です。この不思議な変化、不思議な邂逅こそが、創作の醍醐味かもしれません。


この調子で、軋んでいる問題も解決したいと思います。そのために、物語どうこうではなく、もくろみやキャラクターのことを考えているのですが、そのきっかけを作ろうと思って書き始めた『パレード』に関する振り返りが、見積もりを超える大作になりそうで、悠長に振り返ってばかりもいられなくなってきました。でも振り返りますよ。振り返るし、考えるんです。行ったり来たりしましょう。今日の投稿のように、別のことも割り込んできます。好きなように覗いていってください。


とどまって、じっくり考えるのは性に合わないようです。常に動き、流れ続ける。ハズレもいっぱい浮かんできます。そこから、キラリと光る何かをキャッチできるかは自分次第、なのかなあ。誰か一緒に考えませんか。お茶しましょうよ、誰か。


また明日。

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