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仕事が出来るようになりたいなら合コンを組みまくれ

「仕事が出来るようになりたい」という相談を若手から受けることがある。仕事は結局のところ、問いを見出して目的を明確にし、目的に対する戦略を立てその方針に従って手や人を動かし、そしてその実行結果を振り返って学びを得ることの繰り返しである。つまるところ、このサイクルを回すことが上手くなれば結果として仕事が出来るようになる。

としたときに、仕事が出来るようになるための手段は当然ながら「仕事」だけではない。そこで個人的にオススメしたいのが「合コン」である。

合コンには上述のサイクルの全てが詰まっている。ゆえに、チャラチャラ毎日合コンばかりしているような遊び人ほど仕事が出来たりする。そこでこのエントリでは、仕事が上手くなるための合コンの極意を記す。

依頼者は誰なのか?

合コンの多くは誰かの依頼によって開催される。つまり幹事とは別に「依頼者」が存在する。そこで大切なのは、依頼者の目的を見極めるということである。

彼女や彼氏が欲しいのか、友人に出会いを提供したいのか、普段とは違うコミュニティの人と話したいだけなのか等々、この目的が異なると開催すべき合コンも大きく変わる。

目的が不明確な仕事が絶対に成功しないように、目的不明な合コンは多くの場合残念な結果になる。まずはここを肝に銘じ、「今回の合コンの目的は何っすか??」と依頼者に聞いてから全てのタスクを始めよう。

相手側幹事を探すという最大難易度のタスクをどう乗り越えるか

合コンで一番面倒かつ難易度が高いのは、相手側の幹事を探すタスクだ。「ナースと話してみたい!」といったわかりやすい目的であれば簡単だが、「中国語しか話せない友人Cを好きになってくれそうな人を呼びたい」といった目的の場合、相手側の幹事を探す難易度は相当に高くなる。

異性のネットワークを山のように保持しているのであれば別だが、そんなに多くの手札を持っていないのが通常だろう。ゆえに多くの人はこのタスクを乗り越えることに四苦八苦する。つまるところ、合コンでは仕事の山場が一番最初に来る

プロジェクトや仕事の山場がいつになるかを理解しておくことは大切だ。期間に余裕を持っておかなければ後続のタスクをうまく実施できないし、そもそも相手側幹事が見つからなければ合コンが開催できない。

「クリスマスまでに彼女を作りたい!」という目的にも関わらず、2月に合コンが開催されてしまっては何の意味もない。そうならないためにもここが山場であることを最初から理解し、さらにはいざというときのための手段を準備しておく方がよい。

その手段はこの三つのうちのどれかとなる。

・目的の変更
・スケジュールの変更
・誤魔化す

目的の変更はなるはやで

依頼者の目的が一般的でないがゆえに相手側幹事を見つけるという山場が乗り越えられなさそうな場合、依頼者に早めに相談する方が良い。その上で目的の変更を交渉しよう。

これは仕事でもそうだが、どうやっても目的達成が不可能な場合は依頼者に相談した上で目的自体を変えてしまうのは良い手段だ。目的が達成できずに成果がゼロになるよりも、少しレベルを落とした目的を無事達成することで何らかの成果を得る方が当然良いからだ。ゆえに、無理だと思った瞬間に、いや、無理だと思いそうな気がした瞬間くらいに早めに相談しよう。

スケジュールの変更は相手の信頼との兼ね合い

目的を変更するまではいかないが、もう少し時間をかければ解決しそうなケースも当然ある。とはいえ時間の読み間違いが発生するのは常であり、結果的に目的達成が不可能になり依頼者の信頼を失うことも多い。

確度がとても高い場合や、依頼者に対しての信頼貯金が大きい場合、依頼者の信頼を失ってもこちらのダメージがない場合に限り、スケジュールの変更をお願いすると良いだろう。

誤魔化すは悪手の極み

理想の相手側幹事が見つからない場合に誤魔化すというケースが散見されるが、これは悪手の極みであるためオススメしない。合コンで会った時には全てが判明してしまうのだから、誤魔化したことは簡単にバレてしまう。

誤魔化すのであれば、結果を墓場まで持っていけるものにした方が良い。これは仕事でも同じだ。誰も読むことのない資料の誤字を放っておくとか、新人の時のみ利用する何かを適当に仕上げるとか、誰にも迷惑をかけずに墓場まで持っていけるものに限るべきだ。

また、誤魔化すくらいなら茶化す方が良い。「どうやっても女子アナなんて見つからなかったので、女子アナ目指してた姉貴連れてきます!!姉貴可愛いから!」とか、そんな感じで茶化して依頼を有耶無耶にしてしまうのは悪い手ではない。ただこれは仕事ではあまりオススメしない。

相手側幹事との日程調整は爆速で

物事を進めるためには基準が必要である。その中でも誰にでも平等な基準が「時間」である。それゆえに一般的な仕事やプロジェクトにおいてもスケジュールや納期が重要視される。これは合コンにおいても同じであり、日程が決まらなければその後の様々な物事をうまく進められない。

「今回はありがとうございます!まずは日程を決めたいのですが、3週間後の土日あたりはどうですか?」くらいのテンプレメッセージをサクッと送ってしまえばよい。

この辺りは何も考える必要もなく流れ作業のように行えるようになるべきだ。仕事でもそうだが、頭を一切使わずに出来るものと、しっかり考えなければ出来ないものがある。多くの日程調整などは前者にあたるものであり、ここに時間や思考力を使う必要はない。大切なのは早さだ。

[参考]
例外ケースとしては「ジビエ合コンがしたい!」といった場合などの、お店自体が合コンの目的になるケースである。この場合は日程の優先度が落ち、お店の優先度が上がる。このトレードオフを意識する必要が当然にあるが、これは目的を明確にしておけば多くの場合は間違えない。

仕事でもそうだが、目的がハッキリしていればタスクのトレードオフに迷うことは殆どなくなる。繰り返しになるが、タスクを迷いなく進めるためにも合コンの目的だけはハッキリさせておこう。

日程の合意をとった後は人数についても合意をとっておこう。こちら側の人数は依頼者が指定している場合も多いが、そうではない場合は幹事権限で勝手に決めてしまえば良い。

合コンの幹事には割と多くの権限が与えられている。依頼者というオーナーはいるにせよ、ある程度自由にやってしまって問題はない。仕事においてもこれは同じで、自分の権限として何を持っているかを正確に把握し、越権しそうな場合は先に相談するか後で謝るか、そして権限内と考えるものについては即断即決していくべきだ。合コンの人数調整などは即断即決の良い練習となる。

お店選びは第二の山

日程と人数が決まった後はお店探しに移る。お店次第で合コンの成否が一定決まってしまうため、お店探しは第二の山場である。また、ある程度の人数(少なくとも4〜6名以上)が参加することもあり、期間に余裕をもった予約は必須である。

その上で当然に気をつけたいのが、参加者の好き嫌いやアレルギーについての事前確認だ。また、参加者が集合しやすい地域を選ぶことや、二次会のお店を確保しやすいエリアにすることも忘れてはいけない。料理や内装の良し悪し以前に当然に考えるべきことが幾つかあるのだ。

このような一見当然に見える部分でミスをしてしまうケースは仕事上でもよくある。そのため、いついかなる時も基本に忠実に、そして凡ミスを防ぐための仕組み(チェックリストや手順化など)を取り入れておくべきである。

当日は流れに身を任せる

仕事でもそうだが、準備が9割である。ここまでの準備がしっかりしていれば、当日は楽しむことに専念すれば良い。後は流れで頑張れ。

大事なのは反省会

合コンというものは不思議なもので、うまくいかなかった日にはなぜか男女別々の反省会が当日中に開催されるのである。(うまく行った場合は二次会三次会となり、反省会は凡そ開催されない)

そこでは目的の達成度合いやお店選び、相手との盛り上がりなどについてのフィードバックをもらうことができる。

仕事でもそうだが、何かをやった後の振り返りはとても大事である。そして、一次情報としての参加者からのフィードバックは何よりも意味がある。このフィードバックを自分から取りに行けるかどうか、そしてそこから何を学べるかどうかは仕事の能力の成長に大きく影響する。

反省会は耳が痛い話も多かったりするが、一次会で帰らずにちゃんと参加するようにしよう。それが自分のためにもなる。

まとめ

合コンはひとつのプロジェクトである。そこにはプロジェクト管理や仕事の基本が詰まっている。そしてありがたいことに、プロジェクトの規模が小さいため短時間で計画〜実行〜振り返りのサイクルを回すことが出来る。そのため仕事の練習の場としてはとても良い。何度もサイクルを回して、よりよい幹事を目指して欲しい。

仕事が出来るようになりたいなら、まずは合コンをしよう。


P.S.
合コンは当日が面倒なのであまり興味はないのですが、普通にケーキ食べたりお茶したりしたいので、話してみたい人がいれば適当にDMください!


まいにちのご飯代として、よろしくお願いします。