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出さない手紙(息子へ)。

昨日、チョコレート届いた? いつもゴメンね。みんなで食べてくれれば嬉しいです。
そして、頻繁に手紙をゴメンね。ちょっとさ、書きたくなっちゃって。

今日(土)、売布で「シスター」という中国の映画を見てきました。
本当は「すずめの戸締まり」とか「シャイロックの子供たち」とか、**(=私の「家」がある街。)で見たい映画があったんだけど、**に行くとちょっと「寂しい」に近い感情になっちゃうので、売布(宝塚)に行きました。(とは言え、明日は勉強会で**の「家」の近所に行くんだけどね。)

売布では、ほぼ同じ時間から始まる「月の満ち欠け」にしようか「シスター」にしようかずいぶん迷ったんだけど、「月の満ち欠け」は、「愛する妻子を亡くした小山内と、……」とかあらすじに書いてあって、(これはきっと無理だな)と思って(中国の一人っ子政策をテーマにしたらしい)「シスター」にしたんだけど、これがまた、「ダメ」だった…。
ストーリーを公式HPから引用すると、

「看護師として働くアン・ランは、医者になるために北京の大学院進学を目指していた。ある日、疎遠だった両親を交通事故で失い、見知らぬ6歳の弟・ズーハンが突然現れる。望まれなかった娘として、早くから親元を離れて自立してきたアン・ラン。一方で待望の長男として愛情を受けて育ってきたズーハン。姉であることを理由に親戚から養育を押し付けられるが、アン・ランは弟を養子に出すと宣言する。養子先が見つかるまで仕方なく面倒をみることになり、両親の死すら理解できずワガママばかりの弟に振り回される毎日。しかし、幼い弟を思いやる気持ちが少しずつ芽生え、アン・ランの固い決意が揺らぎ始める…。葛藤しながらも踏み出した未来への一歩とは――。」(https://movies.shochiku.co.jp/sister/)

映画ってさ、そのほとんどが「家族」の話で、そのほとんどが「出会いと別れ」の話なんだよねぇって、今回改めて感じました。

私、いつか必ず再び◇さんに会いたいと願ってるんだけど、いや、もっと正直に言うと、今の◇さんに、◇さんの今に会いたいんだよね。それを逃したくない。だけど、これでもう2年ほど、それに触れることの無いまま日々を過ごしている。それがつらくって…。

母さんの帰りが遅くてふたりで眠る晩は、わたしがいつも腕まくらをしたよね。帰ってきた母さんには、いつも、「もう、手を抜いても大丈夫よ」って言われたんだけど、私はそうやってキミと触れ合うことが嬉しかったんだ。

映画の中でズーハン(弟)がアンラン(お姉ちゃん)の背中に抱き付いたり、首元にしがみついたりするシーンを見るたび、◇さんと一緒に過ごした日々を思い出して切ない気持ちになった。
ふたりがお互いを気にしながら視線をそらす場面もさ、2年前の春、私が「家」を出るとき、「じゃあ、行くね」って言うのをキミが背中で聞いて頷いた後ろ姿と重なっちゃって、胸が苦しくなったよ。

会いたい。
もう一度一緒に暮らしたい。
でも、そのためには母さんの了解がいるもんね。可能性は薄いのかも知れないけど、それを得られるよう、諦めずに頑張ろうと思うよ。

 ***

なぁんてことを考えながら帰ってたら、さっき書いた「事故」だったんですよ。(苦笑)