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コロナウイルスのネアリカ

【キャベツシリーズネアリカ13枚目】

『コロナウイルスのネアリカ』


この女性が持ってる玉は、キャベツだったんだぜ?

(photo by miki teraoka)

光を無くした太陽に、力を与える女神。または、凶暴化したコロナウイルスを、鎮静化させる女神。

または、命に魂を吹き込む女神。命の誕生の瞬間。または、卵子と精子。


2020.5.5~6.1に制作した、1㍍×1㍍のネアリカ。

このときは、未知の伝染病コロナウイルスに、とても怯えていた。瞬く間に世界中に広がり、欧米で膨大な数の死者が出た。会社は休業。家から出られない。買い物に行くことすら、心は命がけだった。


色々な心の不安と不満が溜まりに溜まって、凝縮されたエネルギーが放出されたのが、この作品だった。この絵を作っていなかったら、私のこの内に閉じ込められたエネルギーの爆発は、どのような形で起こっていたのだろう。

とにかく、辛かった。


以下は、過去の引用です。ところどころ変えてます。


女性が持っている「何らかの力を持った物体」(キャベツやん)の模様は、女性の横顔になっている。女性の横顔は、太陽の核にKISSをしようとしている。(伝わるかな?下に向かって唇をとんがらせている)


4つの玉は、青龍(青)、朱雀(赤)、玄武(黒)、白虎(白)。そして、真ん中の物体は麒麟(黄)。



【All is well】は文字通りの意味でもあるし、(すべてが良い)、意訳で「きっとうまくいく」という意味です。インド映画の「きっとうまくいく」3回も見ちゃったんだよね。


シンプルで誰にでも読める言葉にしたかった。古代ギリシャ語とか、スペイン語とか、漢字とか、いろいろと考えてみたんだけど、シンプル・イズ・ザ・ベスト。

AKIRA(杉山 明)さんの【Moon Time 】という歌に、「真珠のような涙流し 元気な君を願う」という歌詞がある。それを真似て、女神は正しく真珠のような涙を流して、祈っている。


【元気な君を願う】を英語にするのは難しかった。たくさんの意味を含めるのには、【All is well】が最後の最後にしっくりきた、という感じ。

これはコロナ自粛期間に作ったものの1つです。1×1㍍。制作時間1ヶ月、約240時間。夢中になれる時間は、いつまでも大切にしたいと、心から思いました。こんなに夢中になれたのは大人になってからは初めてかもしれない。


少しずつ色が増えていき、1日の終わりはいつも、びっくりして、ぼーっと絵を眺めてしまいます。自分で作っているのに、自分の絵に圧倒されるのです(笑)


うまくできた、とか自画自賛とはちょっと違う。だって才能を感じたことはないし、計画通りになんてできやしない。私が私の手で今まさに創っている、それが嬉しくて、さらに想像力が湧いてくる、全能感に似たものを味わえる、とても幸せな時間。


太陽の上に雲があるっておかしくない??そう気づいたのは下書きの段階でしたが、太陽の上に雲があっても良くない?私の描いた世界なんだから。


All is well, so please believe yourself.

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