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イラストレーター・東京の仕事場から

25年以上フリーランスのイラストレーターとして生きてきた経験から、考えていることや考えてきたたことを綴ります。海外の仕事のことや、ときには仕事以外のことも、画像などを交えながら書… もっと読む
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#イラストレーション

イラストの相場

日本で大学に通っていた頃、ザリガニが好きというだけで生物学を専攻していたわけだが、授業にはザリガニのザの字も出てこないどころか、全然興味が無かった植物はまだ良いほうで、化学式となるとビジュアル人間である自分にとってはまったくピンとこない代物だった。研究室で何かの研究に打ち込むという生き方はけっこう性に合っていると思っていたのだが、そのまま生物学を追求する頭脳が無いことに気づいてしまった。 実験のクラスではいつもグループで作業するのだが、当然のことながら自分はでくのぼう的存在

b.b.クローニンさん

青山塾で講師をしているせいか、ここ何年か恐れ多くも青山ブックセンターの「この夏におすすめする一冊」というブックフェアに参加させていただいてます。正直なところ、僕はとくに読書家というわけでもないし、装画の仕事でゲラを読むことはよくありますが、誰かに本をおすすめできるほどの知識も経験もないと思ってます。なので毎年選書には苦労するのですが、少ない読書量の中から素直に自分が好きだと思った本を挙げるようにしています。 今年の企画では、僕はb.b.クローニンさん(イラストレーター、アー

個展の準備

こんにちは。みなさんはお盆休みの最中でしょうか?お盆関係なく仕事をされている方もけっこういらっしゃるのではないでしょうか。 僕自身はいつも世間の休みは意識したことなく、成り行きにまかせています。ただし、成り行きにまかせていると、たいてい休みにはなりません。やっぱり休みたければ、休暇をとることを先に決めちゃって、予めそこへ向けて仕事を調整していかなければ無理っぽいです。まあ、仕事には波があるため、ぽっかりと空いた時間ができることもあるのですが、そういうのは予想できませんから、

Going Deep

UC Berkeleyの同窓会報誌であるCalifornia magazineの仕事をしました。表紙と、中面のMINDBALL - How to watch baseball like a philosopherという記事のためにイラストレーションです。記事は、野球というゲームを別の見方(哲学的な)で見るにはどうしたらよいかというなかなか興味深い内容でした。表紙もそれに関連したイメージです。 アートディレクションはToki DesignのMichiko Tokiさんです。

作品集の英語

現在準備中の作品集ですが、絵自体は自分の絵なので、当然のことながら何回見ても全然新鮮味は感じません。でもまえがきやエッセイ、マンガや活動年表まで英訳をしてもらっていて、これを読むのが楽しいです。当然僕が自分では書けないプロの英語です。こういうふうに書けばいいのかと、非常に勉強になります。 だいぶ前に、魔法の使いミッチというイラストと文章の連載をしていたことがあって、そのときの作品も少し収録しているのですが、その文も英訳してもらっています。これが僕が書いた日本語の文の三倍くら

どうでもいいけどパース2

さて、前回どうでもいいパースについて書いてみました。これですね。 それで、上のような図を描いていると、もう一つ気になることが出てくるのです。どうでもいいついでにもう少し書いてみます。 それはなにかというと、 これは車両を真横から見た図ですが、この均等に並んでいる窓ですね。 つまりこれらの窓が遠近法的空間ではどのように描かれるべきなのか。どうやって均等に並んでいる位置を正確に見つければいいのかという問題です。 そんなの、こんなふうにテキトーに描けばいいんじゃないの?

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どうでもいいけどパース

自分が絵を描くときに、パース、つまり遠近法的な正しさを追求するかどうかですが、実際のところある程度は意識します。 ただ僕にとっては、遠近法的には間違っていても、そんなに違和感がなく、なんとなく正しそうに見えればいいというのがゴールなので、水平線を決めて消失点からたくさんの線を描いたりしてチェックすることはほとんどないです。自分の性格上、どちらかというと正しそうな方向に近づけてしまうのですが、むしろ遠近法が滅茶苦茶だったり、あえて違和感を作っていたりする絵のほうが面白いとも思

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アメリカ以外の絵本の仕事も?日本も?

先日紹介したSCBWIですが、 アメリカの絵本の仕事をするには 世界各国にRegional Chaptersというのがあって、当然日本支部もあるようですので、興味のある人はここを読んでください。 僕自身はそれほど絵本を中心に仕事をしていないので、SCBWIのことは知っていましたが、詳しい活動内容までは把握してませんでした。今回自分で紹介したので、サイトをよく読んでみたのですが、別にアメリカの絵本に限らず、絵本に情熱があって仕事をしたいと考えている人は誰でも会員登録したほ

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アメリカの絵本の仕事をするには

イラストレーターがよく契約しているレップという存在。彼らはartist repというものです。主にイラストレーターのためにイラストレーションの仕事を取ってきて、コミッションは25%とか30%です。 もしアメリカで絵本の仕事をしたいときはどうするか。 artist repでも絵本の仕事がやりたいんだけどと申し出れば、当然そちらの方面にプロモーションしてくれますが、絵本の仕事だけ集中したいという場合は、literary repと契約するのがいいと思います。 literary

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アメリカのイラストレーション年鑑について その1

そろそろSociety of Illustratorsが年鑑への応募を呼びかける時期(Call for Entries)になってきましたので、アメリカのイラストレーション年鑑について書いてみたいと思います。昔ブログに少し書いていた内容と被る部分もあると思いますが参考になれば幸いです。 このネットの時代に、紙媒体であるイラストレーション年鑑がどのくらい有効なのか、というのは最近よく考えることではあります。自分自身もそろそろ応募するのやめようかと迷っているくらいです。今年はどう

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はじめました

有料マガジン イラストレーター・東京の仕事場から (最初の挨拶なので、このエントリーは無料で最後まで読めるようになっております) やるかやらないか。これが全てだといつも思っています。 ただ、ひねくれた性格なので、やらないことが悪いってわけじゃないしーとか、やらないことをやるとか、やることをやらないことをやるとか、そういうのはどうなるんだろうなどど考えてしまいますが、今回はとりあえず脇に置いておきましょう。 というわけで有料マガジンを始めたのですが、有料だからといって誰

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