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大橋純子 / たそがれマイ・ラブ - 歌詞考察

またまた、昭和歌謡の歌詞考察をしてみます。やりかけのAIについては、今回の歌詞考察のイメージビデオの中の素材として画像生成AIを使ってるので、それが過去回までのお勉強の成果です。

生成AIも今試行錯誤中で文章としてまとまっていません。近いうちにまた…やるはず、なのかも…。たぶん…。

1.はじめに

前回の歌詞考察は1978年の渡辺真知子さん「かもめが翔んだ日」でした。今回も同時期に発売されヒットした、大橋純子さんの「たそがれマイ・ラブ」です。

※以下前回歌詞考察

まずは、いつものように自作のイメージビデオをご覧下さい。フル尺で歌詞テロップも付けてありますから歌詞も聴きやすいかと思います。今回の歌詞はちょっと苦労しました。だいぶ遠回りしちゃった…。考察の最後は泣けますよ。

2.大橋純子さん

本題に入る前にお伝えしなくてはいけないことがあります。今回の作品のシンガーの大橋純子さんは、昨年(2023年)11月にご病気でお亡くなりになっています。詳しいことはここでは省略しますが(以下プロフィールに掲載)、まだお亡くなりになるには若い年齢、大変残念です。お悔やみ申し上げます。

さて、「たそがれマイ・ラブ」は、1978年に大橋純子さんの10枚目のシングルとして発売された名曲です。

たそがれマイ・ラブ シングル盤ジャケット

まずは大橋純子さんの簡単なプロフィールからご紹介します。

1974年にに上京し、仲間とバンド活動を開始する。日本人離れした歌唱力と音楽性が関係者の耳に止まり、レコード会社のオーディションを受けて合格。フィリップス・レコードより、1stアルバム『フィーリングナウ』でメジャー・デビュー。

その後、1976年、2ndアルバム『ペイパー・ムーン』の表題曲が最初のヒット、1977年、『大橋純子&美乃家セントラル・ステイション』(ギタリストは後の一風堂の土屋昌巳)名義でバンド活動し、「シンプル・ラブ」がヒットした。

そして1978年、「たそがれマイ・ラブ」がTBS系ドラマ『獅子のごとく』主題歌に採用。大橋自身最大のヒットとなり、同年末『第20回日本レコード大賞』金賞(大賞ノミネート)を獲得。

1982年、前1981年11月発売の「シルエット・ロマンス」が同年に入ってからロングヒットを果たし、同年末の『第24回日本レコード大賞』では最優秀歌唱賞を受賞。

2018年、早期食道がんと診断されたことを公表。2019年3月に治療を終えて活動再開したが、2023年3月、食道がんの再発を公表。治療に専念するも、同年11月9日(木曜日)午後4時14分、死去。73歳没。

Wikipediaより

プロフィールは後半をだいぶ省略しましたが、最後まで歌い手として頑張っておられました。私的には1度で良いから生で聴いてみたかった歌手の1人です。とにかく歌唱力が半端ない。

3.歌詞考察

大橋純子さんはこの曲は、阿久悠さんが作詞し、筒美京平さんが作曲・編曲しました。テレビドラマ「獅子のごとく」の主題歌にもなりました。

あの大作詞家の阿久悠さんの歌詞なんですね。おぉ!これはいい加減なこと書けない。いや、前回だって決していい加減には書いていないけどね!

この曲は昨年にJUJUさんがcoverしていますので、最近知った方も多いかな?気になる方は探してみてください。2023年11月発売「スナックJUJU ~夜のRequest~ 『帰ってきたママ』」に収録されています。

作詞:阿久悠     作曲:筒美京平

今は夏 そばにあなたの匂い
しあわせな夢に おぼれていたけれど
夕立ちが 白い稲妻つれて
悲しみ色の 日暮れにして行った
しびれた指 すべり落ちた
コーヒーカップ 砕け散って
私はただ あなたの目を
言葉もなく 見つめるだけ
さだめといういたずらに
ひきさかれそうな この愛

今は冬 そばにあなたはいない
石だたみ白く 粉雪が舞い踊る
ひきさかれ 愛はかけらになって
それでも胸で 熱さをなくさない
凍える手で ひろげて読む
手紙の文字が 赤く燃えて
私はもう あなたの背に
もたれかかる 夢を見てる
さだめといういたずらに
ひきさかれそうな この愛

JASRAC  046-6498-1

パッと見て分かるのは、前半と後半では季節が違うんだということに気が付きます。夏の終わり頃(?)、さだめと言うイタズラに2人は引き裂かれちゃうんだ!

なぁに?さだめと言うイタズラって!それで別れることが決められちゃうの?もしかして2人は惹き合ってるのに別れなきゃいけない?

ともかく、この曲の歌詞は、夏の終わりに別れを迎える恋人たちの切ない心情を描いています。大切な部分(さだめと言うイタズラ)の考察をちょっと逃げました。降参です🏳️…いや、書きながら頭の中を整理していきます。まずは先へ…。後半でここの一文を解説します(泣けます💦)。

歌詞の中には、夕立、稲妻、日暮れ、コーヒーカップなどの象徴的なモチーフが登場しますよね。これらのモチーフは、恋人たちの関係の変化や終焉を暗示しているのでしょう。

例えば、夕立は恋人たちの幸せな夢を打ち砕き、稲妻は別れの衝撃を表し、日暮れは恋の終わりを意味し、砕け散ったコーヒーカップは恋人たちの関係の壊れやすさを示しています。

また、この曲の歌詞は、恋人たちの間に言葉では伝えられない感情や思いがあることも示唆しているように感じます。

例えば、「私はただあなたの目を言葉もなく見つめるだけ」というフレーズは、恋人たちの間に言い知れぬ悲しみや切なさがあることを表しています。

冬になって、もうそこには彼はいません。それでも彼からは手紙が届いているようです。彼女の心はまだ冷めていません。彼の背にもたれかかる夢を見て、心も熱く燃え広がります。

あっ、そうか!!、???…いやいや、それはないか…。んー…。ごめんなさい、独り言…。ちょっと「さだめと言うイタズラ」について閃いたけど、まだ上手く整理できない…。あとで書きます。この閃きはまったくの的外れだったんですけどね…。


このように、「たそがれマイ・ラブ」の歌詞は、恋人たちの切ない心情を象徴的なモチーフや言葉のない表現で深く描いています。さすが阿久悠さんの詩的なセンスと、筒美京平さんのメロディアスなサウンドが見事に調和した傑作ですね(無理やり締めに入ってます)。

そして、大橋純子さんの圧倒的な歌唱力が、この曲の感動をさらに高めています。しっかりまとまりましたね?ある一点を除いては…。

さて、さだめと言うイタズラってモヤモヤしたままだぁ!さっき上の文章書いてて、あっ!と思ったのは、彼が戦地に向かって死ぬ覚悟を決めたからかな?と思ってしまったんです。いわゆる召集令状を受け取って明日出征する前夜だったとか?

ここまで書いてやっと思い出した!この曲は大橋純子さんのプロフィールに、「TBS系ドラマ『獅子のごとく』主題歌に採用」って書いてあった。

『獅子のごとく』はどんなドラマなんだろう?そこにヒントと言うか答えが隠されていますね?

4.ドラマ『獅子のごとく』

ここにその答えが明確に書かれていました。まったくの見当外れなことを今まで書いていました。このドラマは森鴎外の小説『舞姫』がモチーフだったとは気が付きませんでした。そもそもこのドラマも見てないし…。

森鴎外が初めて手掛けた自伝的小説の『舞姫』。その中のモデルというべきエリスの心情が推し量れるのが阿久悠が作詞した「たそがれマイ・ラブ」だったんです!

私はだいぶ遠回りしてたようです…。

この歌詞を読み解くには、その自伝的小説の『舞姫』を知らないと完結しないんです。今回は『舞姫』を探してゆっくり読んでいる時間もないので、先程紹介した記事の内容を元にまとめてみると…。

ドイツに留学し、脇目もふらずに勉学に励んでいた鷗外が、父の葬儀代がないと路上で泣いていたエリスを助けたことから交際が始まったようです。

💡たそがれマイ・ラブの主人公はこのエリスさんなのか😲ドイツの方だったんですね。実在した人で実話だったんだ。お名前は小説の中でのもので実際は違う名前のようだけど…。ここはエリスでお名前は統一しておきますね。

鷗外は次代を担うことを期待されているエリート。まだこの時代は身分も国籍も違う二人が結ばれることは難しかった。

それでも出会ったドイツでは2人は激しく恋に燃えました!恋ってそんなものです。誰にも止められません。ウフフ💗特に異国で言葉の弊害もあったでしょうに、恋愛には言葉なんて超越してしまいます。

やがて鴎外が帰国しなくてはいけない日がやって来てしまいます。ここが「さだめといういたずらに ひきさかれそうな この愛」だったんです😭😭この歌詞の一文からだけでは読み解けなかったです!

鷗外が帰国するとエリスは狂乱に陥ってしまいました。そりゃそうです。生きる気力の全てを持っていかれます。

帰国後、なんと鷗外は上官や母親の薦めに従い結婚してしまいます。そういう時代ですね。そういう結婚ばなしは聞いたことはありますが、なんと悲しい結婚でしょう。当然鴎外もエリスのことは忘れた訳でもなく、胸中を綴って手紙でも書いたのかな?

そんな中、エリスは鷗外を追って日本に来てしまいます。そして鷗外の縁者に説得されて帰国するしかない状況になります。エリスの気持ちが痛いほどわかります。

阿久悠さんの詩は、そんなエリスの心情を夏と冬に分けて現していたんですね。恋の終わりを迎えることになった夏、そして既に終わってしまった冬。「さだめといういたずらに ひきさかれそうな この愛」…。実際引き裂かれてしまった!

私の作った初版のイメージビデオは、そこまで読み取れないまま作ってしまったので、なんかイメージが変わっちゃいました。そこでこれを書きながら若干の修正を行いました。

私が日本版のエリスこと絵里と言う設定で(映像には名前は出ませんが裏設定)、日本に来たドイツ人留学生と恋に落ち、その後の破局を現代風に描きました。次回からは映像制作の前に十分考察しておこうと思います(大きく反省)。

更にこの『舞姫』をモチーフにしたTBSのドラマ『獅子のごとく』。これも映像作品が残っているなら必ず見てみよう…。そう思いました。

5.その後のエリス

先程のサイトの記事には最後にこう書かれています。

ドイツ在住のノンフィクション作家、六草いちかの著書『それからのエリス―いま明らかになる鷗外「舞姫」の面影』によると、最初の妻・登志子 と1年で離縁した鷗外は12年近く独身で、エリスとは長い間文通を続けていたようです…って。

手紙のやり取りは何年も続けたわけですね。そこまでするなら会いに行けよ!鴎外!あるいは、日本に連れて来い!そう思います。でも当時はそうはいかなかったのでしょう。良かった、その当時に生まれてなくて…。

エリスはベルリンに帰ったあとも独身を貫き、鷗外が再婚してから3年後に実業家と結婚し80余年の生涯を閉じた。二人は納得してそれぞれの人生を全うしたのだ。

…😭😭

生きていてくれてありがとう❣️でもどんなことを想いながらの人生だったんだろう。納得したって言ったって、忘れるなんてことはありえない。

直接会って聞いてみたいです。

更に加筆します!この物語には続きがありました。森鴎外とエリスの真実のストーリをこの投稿記事の後に投稿しています。ぜひ最後まで読んでみて下さいね。

▼あのエリス事件の真実!

6.終わりに

やっと締めまで来ました。こんなに裏ストーリー(それも実話)があるなんて、こんなに悲しい恋物語が隠されていたなんて、これを書き始めた時には想像もしていなかったです。

でも、知れて良かったと思います。これを知ってから何度もこの曲をリピートして聴いています。いいわぁ💕大橋純子さんの歌声も、このストーリーを歌うのにピッタリだし、物語がスっと入ってくるようになりました。理解出来なかったモヤモヤした部分は晴れたけど、とても胸が熱くなって一晩中泣きながらこの文章をまとめました。

改めて大橋純子さんのご冥福をお祈りします。

7.おまけ(noteお勧め)

最後に本文とは関係ないですが、私の知り合いがここnoteで定期的に記事を投稿しているのでご紹介します。

medibeautyとは、代表(みさみさ)自身が従事している医療業界の分野に、メイクやファッションを取り入れる事で患者様の心のケアを目的として、そこから得られる効果から、生きがいと癒し、そして笑顔を引き出そうと言う試みです。それにより、症状の緩和や病状の進行を遅らせたりする事を目的としています。

▼medibeauty公式WEBサイト
https://medibeauty.my.canva.site/

それを「医療と美容の架け橋」と称して、それを先導して行く企業“medibeauty”を立ち上げるべく日夜努力しています。分かりにくいテーマですが、医療ではカバー出来ない、人間本来の生きる力を引き出す美容的アプローチです。

これは医療関係にとどまらず、介護にも同じ事が行え、認知症予防、進行の抑制、生きがい、に繋がる事になります。

誰もがいずれ通る事になる病気や老化。誰しもが健康で生きる権利があります。少しでもそう言った方々にお手伝い出来るのが“medibeauty”です。

ここnoteでも定期的に記事を投稿しています。ぜひ読者になって応援していただければ幸いです。

過去記事も遡ってご覧いただけると幸いです🙇‍♀️

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