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あのエリス事件の真実! / 生成AI(Suno)でやらかした

1.前回までは

前回は歌詞考察をやらせて頂きました。大橋純子さんの『たそがれマイ・ラブ』です。随分と歌詞の考察も的(まと)を外して遠回りをして…、やっと辿り着いて、既に完成しているYouTubeのイメージ映像までも差し替えると言う荒業でした。

まだ読まれていない方は、ぜひ以下から歌詞の意味をお読み頂くと、今回の記事の内容がわかりやすいかと思います。

そして今回は生成AIを使って、エリスのことを歌にして、映像化までを企画していました。ところが映像作品を作りながら、他方でエリスと鴎外の別れについての新情報が目に入ったのです。エリスの悲しいストーリーの映像化までほぼ終わってたのに…。また、映像と内容のズレが発生です。

2.森鴎外の帰国とエリスとの関係

ここに森鴎外と彼のドイツ留学中に関わったエリスという女性について記された投稿文があります(関連するのは一部です)。

抜粋して要約すると以下のようになります。

鴎外は1888年(明治21年)9月8日に5年間のドイツ留学を終えて帰国しました。すぐ後にエリスが鴎外の後を追うように来日したそうです。これが9月12日

たった4日を開けての来日!これは意外でした。もっと何ヶ月も後の出来事なのかと思っていました。これには続きの情報があり、どうやら2人は示し合わせて日本に入った可能性があるのです(確証はありません)。それも船便はエリスの方が早く出ていて、最終的に鴎外の船が追い越して、4日早く入港したということだったらしいのです。

これはお互いに結婚を意識しての来日と読み取れますね。絶対そうです。この当時の海外渡航は費用もかかるし、何より日数が馬鹿にならない。資料によると鴎外がドイツを出港したのが7月29日で9月8日に横浜着。1ヶ月以上も船だとかかるんだ…。

そこまでするからには結婚を認めてもらおうとする意思が明確ですよね?この時点では少なくとも別れる意思がなかったのは明らかです。

船便を別々にしたって言うことは、一応人目を忍んで目立たなく入国するためでしょう。お迎えの知人もたくさん来てるでしょうからね。

それでも当時は規則が厳しく、外国人との結婚も、身分を超えた結婚も絶対ダメ。守らなければ厳しい処分もあります。

鴎外はこのことで上司ともトラブルがあったようですし、何より鴎外の家族、特に母親を中心に、鴎外の評判を傷つけるこのスキャンダルを収拾しようと動いたと言う事らしいのです(後述)。

さて、鴎外の家族関係を軽く見てみましょう。

鴎外の小説『本家分家』には、鴎外の実家についての描写があり、そこに母親の家族に対する影響力が伺えます。

鴎外は表向きはエリスに対して冷たく当たらざるを得なかったが、『舞姫』『普請中』の描写から、内心は複雑な想いがありました。

母親を初めとする森家の人々にとって、期待の星である鴎外に関わる女性スキャンダルは一大事でした。弟・篤二郎、妹・喜美子の夫・小金井良精らが帰国工作を展開したのです。

篤二郎は兄(鴎外)とは異なり、陽気で茶目っ気もあり、エリスのご機嫌取りに努めました。帰国工作の中心人物は小金井良精でした。

では、その間、当事者である鴎外はどうしていたのでしょう。勿論、エリスの滞在していた築地精養軒に通っていました。しかし、当然のことながら結婚の話をすることはできませんでした。封建的家制度の制約の中でエリスに対して冷たい態度を取るしかなかったのです。

築地精養軒(1912年)Wikipediaより

この家族の執拗な働きかけもあり、エリスはドイツに帰国せざるを得なくなり、結局追い出されるようにドイツに帰ります。結果、鴎外にもエリスとの別れが大きな苦痛となったようです。

そりゃそうだろうけど、エリスは結婚話に惹かれて日本まで来てこの仕打ち。どんな心情で船旅をしてたんだろう?よく海に飛び込まなかったですよね。

鴎外にとってエリスは自分の青春の完結を意味する大切な存在だったと考えられ、『舞姫』はその苦しみからの解放をテーマとしているんだとか。エリスも苦しみを解放出来るようにしてやってよ!こっちは重症だよ!

ここのタイミングが前回『たそがれマイ・ラブ歌詞考察』で私が書いた「さだめという いたずらに ひきさかれそうな この愛」だったんです。夏の終わりの非情なるお別れの一節です。

私は、前回の映像や投稿記事では、鴎外が日本に帰国したタイミングを「さだめという いたずらに ひきさかれそうな この愛」としていました。しかし、このタイミングはなんと日本国内でのことだったんですね。

これでやっと歌詞考察が完結しました。別れたその後のことは、前回の歌詞考察の後半でも書きましたので読んで下さいね。

追加情報としてエリスの人物像を少しだけ書いておきます。巨乳かな?(そこじゃない!)

喜美子(鴎外の妹)の表現を借りれば、エリスはおだやかに帰りました。人の言葉の真偽を知るだけの常識にも欠けている、哀れな女の行末をつくづく考えさせられました。

もう!ひどくないですか?そんな言い方してたら良い死に方しませんよ!こいつぶん殴る!

鴎外は面食いであったと言われています。エリスと別れてすぐに結婚した最初の妻、登志子との離婚原因がそこら辺にあったという人もいるくらいです。小説『舞姫』中で、エリスは次のように描写されています。※現代文にAIで翻訳しています(ここでやっとAIの登場だ!)

年齢は16、7歳ぐらいだろう。くしゃくしゃになった髪の毛の色は、薄い黄金色で、着ている服は汚れもしていないきれいな様子。私の足音に驚いて振り向いたその顔は、もし私に詩人の筆才がなければ描写することもできないだろう。この青く澄んだ瞳で物問うように愁いを含んだ目は、半分涙を溜めた長いまつ毛に覆われている。なぜ、一瞥しただけで、用心深い私の心の奥底まで突き抜けたのだろうか。

鴎外も一目惚れの飛び切り美人さんだよ!私はイメージ通りでした。性格も穏やかで良さそうだし結婚したくなるのも頷けます。ってか若!16、7歳って女子高生だよ!いいなぁ…美人すぎるJK。それだけで興奮するね?間違いないね。

3. 生成AIとエリスと私

前回のこの歌詞考察を書き終わって、実は音楽生成AIでエリスのショートムービーをサラッと作るつもりで、作詞=AI、作曲=AI、作画=AI、動画編集のみ自分と言う企画を先に進めていました。なのでここからが今回の本題です。

ところが、前章の来日からの破局までを知ってしまったがために、作ったものが無駄になりました(歌詞や映像の流れが事実と異なる)。オマケにAIの完成楽曲にも満足出来なくて、YouTubeもここnoteだけの限定公開とさせて頂きます。なので今回はYouTubeのオススメにも載らないでしょうから、アクセス数は期待しておりません。

ここに簡単に完成までの経緯を書きます。飽きないようにホント簡単に書きます!

今回は今までの作詞に使ってた、Claude 2とMicrosoftのCOPILOTの両方を使って、作曲は毎度おなじみのSuno AIを使用しました。つまり歌詞が2種類あるので、結果2曲分の映像作品をチャチャッと仕上げます。

まずはClaudeの作詞をSuno AIに投げて作曲です。簡単なもんです。その点は生成AIはすごいです!皆さんもどんどん経験した方が良いと思います。

今回は時間もないし、生成AIに作詞作曲を依頼するチャンスは1回だけとしました。いつもは、気に入ったメロディーが出来るまで何回かトライしたりしていました。それをワンチャンだけが条件!

映像作品にするための簡単なエリスの画像を数枚、MicrosoftのCOPILOTのDALL-E 3を使って出力。これは、後のもう1つの歌詞にも同じ映像を使いまわします。作ったイメージ画像は当ページにもいくつか散りばめておきますね。

この画像を映像編集アプリCapCut(iPhone版)に漠然と並べて、Suno AIの出力した楽曲を乗せます。それだけの作業です。以前みたいに自分で伴奏全部を入れ直すことはしないで、単純に生成AIだけの力で作りました。それがこれです。

なんか間の抜けた作品が1個出来ました!メロディーも演奏もここ変えたいなぁ、、とかいろいろ考えてモヤモヤします。本音を言うとすれば差し替えたい。やり直したいです。

Suno AIも一部分だけの修正とか依頼出来ると良いのに…。不満も出てきます。

次はMicrosoftのCOPILOTの歌詞で同じことをします。たいした手間でもなく、簡単な作業の繰り返しです。

そして同じようにSuno AIによる曲付けです。ここまで2曲作成しましたが1時間もかかっていません。

同じように映像編集アプリのCapCutに乗せますが、1つ目の曲の時に簡単な映像は出来ているので、楽曲だけ差し替えて終わりです(厳密には歌詞テロップも差し替え)。それがこれです。

実はこの作品の歌詞の最後の部分は「あなたがくれた思い出は 消えない」で完結してるはずなんです。ところが完成品では続けてなんか歌っていますよね。『キリネとラポジでは』と勝手に歌詞も追加されて歌ってます。

怖い怖い怖い怖い、、、怖い、怖い、何この勝手に追加された歌詞…。頼んでないよ!

んー、どうでも良いんだけど、どうせ勝手に追加するなら日本語でお願いしますよ!キリネって何?ラポジって何?どこの言語?

怖さを通り越してこれは笑える!これは意味不明な歌詞が最高👍作品としてはダメだけど、エピソードとしては面白い。

Suno AIって歌の収まりが悪い時は歌詞を追加したりするんですかね?作曲した時に全然気が付きませんでした。まあいいや。今回は生成AIに全てお任せして、私は手を出さない前提で始めましたから。

結局こっちの曲もあまりぱっとしないし、修正したい部分や追加したい部分がたくさん。YouTubeにアップしてあるけど一般公開するにはお粗末ですよね?

DALL-E 3によるお別れのシーン

それよりもここまでの作業はワクワクすることが何もなかったです。作品も見たあとで心を動かされることもないです。作品として世に出すなら、心を動かしてくれないとダメだと思います。悲しさMAXでも、楽しさMAXでも良い。何かそこを埋めておくれよAI君達。心に残る作品を欲しておるのだよ。阿久悠先生のようにさ…。

以前CM映像を作ると言って、途中から自分で伴奏を打ち込んだ以下の作品の方が興奮しました。自分が参加したことでとても楽しかったです。作品としても完成されていたしね(以下)。

4.エリスのためだったのに

エリスに申し訳ないことをしました。こんな作品で、あなたの真剣な、命をかけた恋愛を汚してしまいました。

ただあなたは優しい美人な女性ということが分かりました。『たそがれマイ・ラブ』奥が深かったです。本当は紹介しきれていないエピソードが満載です。機会があったらまた紹介しますね。

まだまだこの曲はリピートして聞きますよ。大橋純子さんのご冥福をお祈りする意味も込めてね。

もう1回私の作品で申し訳ないけど、イメージ映像見てみよう。令和版そして日本版の「舞姫」としてぜひ見てね。前と印象が変わるかもよ!

そういう意味ではエリスに心を散々持っていかれたので、最後に真剣にエリス像を描いて終わりにしようと思います。

画像生成AIのDALL-E 3で今回知ったエリスの外見的要素を指定して描画しました!皆さん長々とお付き合い頂きましてありがとうございました。

以下、これが本当のエリスの姿だ!この人を見つけたら連絡下さい!

エリスを想像して(1887年(明治20年))

5.おまけ(noteお勧め)

最後に本文とは関係ないですが、私の知り合いがここnoteで定期的に記事を投稿しているのでご紹介します。

medibeautyとは、代表(みさみさ)自身が従事している医療業界の分野に、メイクやファッションを取り入れる事で患者様の心のケアを目的として、そこから得られる効果から、生きがいと癒し、そして笑顔を引き出そうと言う試みです。それにより、症状の緩和や病状の進行を遅らせたりする事を目的としています。

▼medibeauty公式WEBサイト
https://medibeauty.my.canva.site/

それを「医療と美容の架け橋」と称して、それを先導して行く企業“medibeauty”を立ち上げるべく日夜努力しています。分かりにくいテーマですが、医療ではカバー出来ない、人間本来の生きる力を引き出す美容的アプローチです。

これは医療関係にとどまらず、介護にも同じ事が行え、認知症予防、進行の抑制、生きがい、に繋がる事になります。

誰もがいずれ通る事になる病気や老化。誰しもが健康で生きる権利があります。少しでもそう言った方々にお手伝い出来るのが“medibeauty”です。

ここnoteでも定期的に記事を投稿しています。ぜひ読者になって応援していただければ幸いです。

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