2024/5 東北旅行記 ep11:本州最北端と、念願の恐山(横浜~大間~恐山)
前回のあらすじ
極東の宰相様、100円は寄付ですか?強制ですか?
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本編
●大間で「遅咲きのヒロさん」のまぐろを食う
これでもかと菜の花の黄色を見て満足したので、恐山へ向かう。と思ったけど、ちょうど昼時にチェックインできそうだったので、予定をやや変更して大間まで足を延ばすことに。目当てはもちろん「まぐろ」である。なお、朝市で無計画に購入した揚げ物類はまだまだ残っている。見て見ぬふりをする。
むつ市街を通り抜け、この日のちほど泊まる宿をスルーして、さらに北へ。本州最北端へ向かう。道中は交通量も少なく、狙い通り昼時に大間へ到着。思いのほか人が少ない。水面まで降りられる場所があって、水はきれい。
海を背に、陸の方へ進むと飲食店がいくつか並んでいる。店というより小屋という趣のところが多い。そして、人が少ない。「黒いダイヤ」と呼ばれるほどブランド力のあるまぐろがあるのに、大丈夫だろうか。
入ったのは「さつ丸商店」なる店。先客は1組・2人ほど。まあそもそも人が少ないんだから、気にすることもあるまい。店員さんは、大ボスっぽい老年女性と、中ボスっぽい中年女性、あとは若女性×2。年季の込んだ店の外観に対して、やけに若い2人が接客なのでちょっと驚いた。
しばし悩んで、まぐろとイカの丼と、ミニまぐろ定食。2つで5000円くらいだったと記憶している。
まずはまぐろとイカの丼から。ちょっと丼が小さい。揚げ物負債がたまっている身にはちょうどいい。反対に具材は十分。乗っているまぐろは、ややあっさりめ、味がそこまで強くないように感じる。その分、大トロが食べやすい。私のような赤身好きではない人にとっては、やや味気なく感じるかもしれない。まぐろが飛び上がるほど美味い、というわけではなかった分、イカがやけにおいしく感じた。
ミニまぐろ定食は、妻が頼んだメニュー。これで確か2000円弱。こっちの方がコスパ良いのでは?
退店間際、大ボスのおばあさんが愛想よく話しかけてくれる。どうやらこの店のボスは「遅咲きのヒロ」として、テレビなどで有名な漁師の方らしい。しかも退店するころには店内の調理場にいた。あいにく、ヒロさんといえば安田大サーカスの人しか知らず、反応に困る。
あとは仏ヶ浦という観光地が良いとも教えてくれた。この後の予定が詰まってしまっており、気になったが仏ヶ裏にも行けない。あいまいにはにかんでやり過ごす。せっかくの親切に申し訳ない。
●本旅行のメーン、恐山
大間のまぐろを食って満足。来た道をむつ方面へ戻っていく。さすがに朝市で買った揚げ物を少しでも消費しないと思い、唐揚げを食う。うまいのが悲しい。もっと空腹のときに食べたいと思い、2ピースほどを温存する。
何年か前から、ずっと行きたいと思っていた恐山。きっかけは寺山修司である。数年前に映画『田園に死す』を見たのだ。思えば前回東北に行った際は真冬の12月、当然恐山は開山していなかった。ので、三沢の寺山記念館に行った。寺山関連の資料だけでなく、映像作品もたくさん見られるのでおすすめである。
着いたのは14~15時くらい。人出はそこそこ。ここからは雄弁な自然と先人の偉業に任せて、写真ギャラリーとしよう。
●ぐるっと回って極楽浜
境内に入って左側に広がる不毛地帯を抜けて、八葉塔経由でぐるっと歩くと極楽浜。見晴らしが良いと、なぜこんなにも気持ち良いのだろうか。古代、見晴らしの良さはそのまま安全にもつながるため、本能的に重要なものだと刻まれているのだろうか。
たっぷり2時間ほどかけて練り歩いた恐山。満足感を持って立ち去る。この後むつ市内に戻り、本州最北端の駅であるJR大湊線の「下北駅」や同線終着駅の「大湊駅」をまわって、宿に向かった。
今回はここまで。次回は本旅行における最後の宿「民宿 小向」についてなど。
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