高齢者の膝関節鑑別疾患
今日も柔道整復師、理学療法士、整体師の方、新人の方に向けて、僕の実際行っていることについて書いていきます
今日は高齢者の膝関節鑑別について書いていきます
様々な整形外科疾患があると思いますが、僕が臨床的に多いと感じたものを書いていきます
臨床の中で急性症状のある高齢者膝疾患で多かったもの
①変形性膝関節症
②大腿骨内顆骨壊死
③偽痛風
です
①変形性膝関節症
いわゆるOAの進行期においては急性の症状を呈する場合があると思います
そして膝OAは病期があります(ケルグレンローレンス分類)
この分類はX線上で評価する分類になります
OAで重要なのは、変形度が強いからといって必ずしも手術の対象にはならないということ
ADLの支障度合いや変形度合いなどを総合的にみて手術の選択になることが多いです
僕が教わったのは、歩行時の痛みが強く全然歩けない場合、MJLの圧痛があり、いわゆる骨の痛みの場合は手術の選択が多いと教えていただきました
逆に変形が強くても、歩行は問題なく、動作開始時の痛みなどは保存療法を行っていく例もたくさんあります
実際それで、疼痛が消失して問題なく生活まで復帰される患者もいます
接骨院でも、膝OAの患者がいると思いますが、その患者の重症度を把握して、病院と連携することも大切無ことだと思います
②大腿骨内顆骨壊死
多くは特発性に発症する疾患で意外といます
こちらも急性の症状をきたします
特徴は突然の痛み、夜間時痛、荷重痛、著名な関節水腫です
病院によっては、変形膝関節症でステロイドで炎症を消失させることもあるかもしれませんが、骨壊死の特徴はステロイドが効かないということでした
なので、急に痛みがでた、寝ていると痛い、荷重するのが困難、内顆部の圧痛など総合的な所見にはなりますが、判断して病院をご紹介しています
接骨院としての処置は、固定をしてあげます
僕が病院で勤務していた時は、シリンダーを巻いていました
ギプスがない場合は、プライトンや厚紙などの材料でもいいと思いますのが、動揺性が出ないようにしたほうがいいと思います
僕は普段あまり松葉杖は患者には使わせませんが、大腿骨内顆骨壊死のような荷重時の痛みが顕著な場合は、迷わず使ってもらってます
③偽痛風
最後は偽痛風です
こちらも結構多いです
偽痛風はピロリン酸カルシウムが原因となって、急性の関節症状を起こすもので、高齢女性に多いとされています
ものすごい痛みが数日続いて、その後落ち着いてくる印象です
X線では半月板の石灰化が認められることが多く、こちらが診断に結びつくこともあります
関節液を抜いて、ピロリン酸が認められれば、偽痛風と確定されます
これは、患者が過去に発症していて癖になっている場合もあるので、過去このような既往があったか(過去このような痛みがあったことはあるか)など聞いてみてもいいかもしれません
こちらは代謝の問題?なので、原因の治療は僕はわかりません
ただ、僕の勤めていた病院ではステロイドを膝に打っていました
そうすると疼痛がほぼ消失します
慢性期になると膝OAの症状に移行していくのが僕の印象です
急性の症状の患者がきたら
まずは固定を行います
そしてその日のうちに、病院に行っていただいてます
患者にとって一番のベストを提案するべきというのが僕の考えなので、注射打って楽になるのであれば、それを提案するのが町の接骨院の役割でもあると思うので、疾患をしっかり学んで患者に説明できるようになりましょう
そこで信頼、信用が生まれる可能性だってあるので、その患者が院に通院しなくても、逆にプラスになるかもしれませんね
臨床がんばりましょう
それでは
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?