関節リウマチについて
今日も柔道整復師、理学療法士、整体師の方、新人の方に向けて、僕の実際行っていることについて書いていきます
今日は、実は知らずに来院しているかもしれない関節リウマチという病気について書いていきます
関節リウマチとは
多発関節炎を主症状とする原因不明の全身性炎症性疾患
滑膜の異常で炎症性肉芽(パンヌス形成)が形成され軟骨・骨破壊進行することによって、関節周囲の支持組織の破綻を引き起こし、関節の疼痛、可動域制限、不安定性、異常可動性によって変形して、最終的に運動機能障害をきたす疾患
教科書的に関節リウマチといえば、様々な手の変形などがみられると記載があり、判断が比較的簡単ですが、これは変形がみられる、つまり進行した段階の関節リウマチです
この段階では患者も自分がリウマチであるという自覚や診断を受けていることが多いです
ここで問題なのは、発症初期の関節リウマチのこと
関節リウマチの現在のところの治療法は、薬物療法です
そして接骨院では薬は出せない
ということは早く見つけてあげることが重要(関節リウマチは進行性であることから)と言えます
なので、症状で見極めることが重要と言えます
関節リウマチの症状
①左右対称性の関節症状
②朝のこわばり
これが接骨院でも確認可能なところだと思います
変形性関節症との鑑別は、
変形性関節症は左右非対称(場合によっては対称のこともある)
DIP関節には関節リウマチの変形は少ない
といったところで、朝のこわばりも重要です
朝こわばるのは、滑膜組織に水分が貯留するためと記載があります
疑わしきは、早急に病院に行っていただいて、検査を促した方が良いと思います
関節リウマチの判断基準
関節リウマチの判断基準はたくさんあります
ただ、関節リウマチの特異的な検査法はなく、症状をいくつか満たして、関節リウマチと判断されます
<厚生労働省の早期関節リウマチの判断基準>
①朝のこわばり 15分以上 1週間以上
②3つ以上の関節の腫脹 1週間以上
③手関節、MP関節、PIP関節、足関節、MTP関節の腫脹 1週間以上
④対称性腫脹 1週間以上
⑤リウマトイド因子
⑥手、足のXPでの骨萎縮、糜爛(びらん)
4項目当てはまれば、早期関節リウマチ
ということで、接骨院だけでは判断ができないものとなっています
関節リウマチの施術で気をつけること
僕は基本的にはあまり、可動域訓練や、手技を行うことはやりません
軽い軽擦法くらいです
関節リウマチの患者はX線では
①骨粗鬆症変化が起きる
痛みで動かないことや、治療薬のステロイドの影響
②関節が形成されて骨びらんが起こる
(びらん 破壊、ただれるなどの意味)
③変形が起こる
④骨性強直が起こる
ということで普通の人よりも骨が弱い状態であるということです
そういう状態と知っておくこと、これが重要だと思います
関節リウマチ患者を診る上で注意すること
関節リウマチの薬物療法は大きく4つあると言われています
①NSAIDS
②抗リウマチ薬(免疫抑制剤)
③ステロイド
④生物学的製剤
ここで気をつけなければいけないのが、免疫抑制剤によって免疫が抑制されているということです
関節リウマチは自己免疫疾患なので、自分の細胞や組織を異物と認識して攻撃してしまう
つまりとりあえず免疫を抑制して、自分で自分を攻撃させないようにするんですが、本当に害のある細菌やウイルスが入ってきた時に免疫が働かないことも考えれます
そうなれば、普通の風邪、この時代であれば新型コロナでも重症化することが考えられます
なので、関節リウマチの患者がもし来院しているのであれば、熱などの所見や体調をチェックするのが重要と言えるのではないでしょうか
接骨院の役割
やはり疾患の治療はドクターが担っていると思います
薬物療法でコントロールしていくことなど
ただ、痛みに関しては、柔道整復師でも介入できることがあると思います
運動器疾患や疼痛を緩和するプロとしての役割を果たせるように、その瞬間のベストを尽くします
今日も臨床頑張りしょう
ではまた
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