ドケルバン病について
今日も柔道整復師、理学療法士、整体師の方、新人の方に向けて、僕の実際行っていることについて書いていきます
今日はドケルバン病について書いていきます
これは、スマートフォンの普及によって増えているとされる、いわゆる現代病としてTVでも紹介されることがあります
主に母指を使いすぎることにより発症することが多いとさせていますが、
教科書的には
ドケルバン病について
母指を繰り返し使用するために惹起される長母指外転筋腱(APL)と短母指伸筋腱(EPB)の狭窄性腱鞘炎である
授乳期や周産期の女性に多い
第1背側区画の腫脹、圧痛が見られる
フィンケルスタインテストが陽性となる
神中整形外科 より 引用
とされています
狭窄性腱鞘炎とは、
腱は腱鞘という組織に包まれていて
例えるならば、剣があって、剣を納める鞘があります
剣が腱
鞘が腱鞘
という関係性になっています
腱を包んでいる鞘(腱鞘)に過剰摩擦が加わり漿液性の炎症をきたすこと
これが、狭窄性腱鞘炎ということになります
短母指伸筋腱(EPB)の病変が主病変だと言われているそうです
舟状骨の動きとの関係性
ドケルバン病の発生には、参考書によっては舟状骨の動きとの関係性が示されているものがあります
簡単にいうと、橈屈、尺屈が関係していて
実際に自分で行ってみるとわかりやすいと思いますが
尺屈すると舟状骨は橈側に移動します
舟状骨が橈側に移動することによって短母指伸筋腱が圧迫を受けます
なので、例えばやや尺屈ぎみでPCを使っている方は、ドケルバン病になりやすいので患者指導の際には、
日常生活では尺屈を気をつけるように指導したり、テーピングで舟状骨の動きや尺屈を制限したりしています
ドケルバン病の判断の仕方
僕が判断しているのは
①橈骨茎状突起の圧痛
②第1コンパートメントの圧痛
③フィンケルスタイン(尺屈して母指MPを他動で屈曲)陽性
④アイヒホッフテスト(母指を握り込ませて、尺屈)陽性
③〜④はいずれか陽性であれば良い
⑤第1コンパートメント付近の腫脹
です
施術について
僕が行っているのは
①症状が強い場合はテーピングを行う
②局所の疼痛、腫脹をとるような施術
これは、ハイボルテージやその他物理療法で行います
あまり疼痛が出現してる部位に直接手技療法を行うと、患者にとっても負担が大きいので避けています
③筋膜調整による施術
ドケルバン病は筋膜の硬さが出ていることが多いです
意外と手関節の筋膜ではなくて、肘や肩関節の筋膜に硬さが出ていることが多い印象です
子供を抱っこする女性に多かったりするのも、肘、肩関節周囲の筋膜に負担や硬さが出て、結果、第1コンパートメント付近に張力エラーが生じているのか、、
これは完全に自分の思い込みなので、参考にしていただければ良いです
以上、ドケルバン病について書きました
怪我や痛みのトレンドが生活スタイルによって変わってきています
柔道整復師は運動器疾患のプロなので、どんな運動器の疾患にも対応できるよう勉強しましょう
じゃあね
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