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肩関節の病態把握


今日も柔道整復師、理学療法士、整体師の方、新人の方に向けて、僕の実際行っていることについて書いていきます

今日は肩関節の病態把握についてです

まず問診です
いつ、どこで、何をして、痛くなった
この際に、安静時痛があるのか、どんなADL
が障害されているのか
など確認しています

次は視診です
アライメント、全体的なものも含めて

アライメントでは、胸椎の後弯、平坦は必ずチェックしています

胸椎が後弯すると肩甲骨のアライメントが前傾、前方突出となりやすくなってしまい、肩甲上腕リズムの崩れを引き起こしやすいのででチェックしています

今回は病態把握ということで、実際の施術の紹介の際に、詳しく書きますのでここでは割愛させていただきます

次は触診です
ROM確認 → MMT確認 → 圧痛の確認
(ROM、MMT、圧痛のつじつまが合っているか)
(ROMでTP(最終域の痛み)、MP(動作途中の痛み)も確認する)


最終域での可動域制限痛み → 拘縮肩疑い
GH 肩甲上腕関節の問題


動作途中での痛み → 肩峰下インピンジメント、      
           腱版損傷疑い

   (SAB 肩峰下滑液包などの問題


自動で挙上不能、他動では可能 → 腱板損傷疑い


自動他動でのROM測定不可 → 拘縮肩炎症期、 
              カルシウム沈着疑い

という感じで自分の中である程度判断していますが、この中でも拘縮肩(いわゆる五十肩)は注意が必要だと思っています


拘縮肩は病期があって

炎症期  →  拘縮期  →   寛解期

なので病期にあったアプローチが重要だと思います

具体的には
炎症期(この時期に可動域訓練は避ける)

夜間痛があると、睡眠が取れないので、自律神経が乱れる

乱れると交感神経が優位になるので炎症が持続するなどの悪循環となりやすい

なので夜間痛、安静時痛を改善し、最短で拘縮期に移行させることが重要になると思っています

なのでこの時期は睡眠を取れるように指導していくことがまず大事だと考えて

ポジショニングの指導  

患部外にアプローチ(頸部、肘、手指など)

を行うようにしています

拘縮期(可動域に対してアプローチする)
最終域で痛みがあるなど
ROMを確認し、制限因子を見つけ出しアプローチする
1st position     肩関節上方 伸張
2st、3st position  肩関節下方 伸張


パターン①
1stの外旋で制限 2stの外旋で制限なし
→ 前上方の構成組織の拘縮

画像1


パターン②
2stの外旋で制限あり(結髪)
→ 前下方の構成組織の拘縮

画像2


パターン③
下垂しての内旋(結帯)
→ 後上方の構成組織の拘縮

画像3


パターン④
3stの内旋で制限あり
→ 後下方の構成組織の拘縮

画像4

運動期疾患のなぜがわかる臨床解剖学 32P  引用

といった具合に僕は考えてアプローチしています

構成体のどこが拘縮しているのかとか、どこの硬さが残っているのかを正しく評価してアプローチする必要があるので奥が深いです


逆にわかって施術できると、患者のためにもなりますので、理解を深めていきたいと思います



じゃあね


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