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統合失調症になってから

統合失調症になって感じたことを書いてみます。

病気になったことで新しく感じるようになった事はいろいろあります。
社会からの疎外感を感じたこともその一つです。

最初の頃は絶望していて、日本のPOP音楽ですら、歌詞の内容に「きっと精神病の人に向けてまで歌ってはいないんだろうしな」と思う始末でした。そう思うと音楽すら聴く気がなくなります。

コマーシャルなんか見てても「精神病の人が買う事まで想定してないし、その人たちにこの商品を買ってほしいとか企業は思ってないよね」と思ったら、買い物する気もうせていました。

診断されてしばらくはかなり卑屈になっていたと思います。

それが、必ずしも被害妄想なだけでなく、病気になる前までは私の中でも、ちょっと前の日本社会でも、健常者だけで構成する世の中であり、障害のある人はものの数には入ってなかったと思います。

私の中ではもう今はそうではありません。
「精神病の患者さんに対してそれでは通用しないでしょう」といえる全ての言葉や思想や結論が、「古臭い」「もう今じゃない」「ずさんかも」と感じるようになりました。

私はTwitterもしていますが、名言集とかコミュニケーション術とか生き方のヒントとか、いろいろな情報の全て「これは精神病の患者さんの場合にはそうはいえないし」と思って見る事も多いです。
「みんなのため」という「みんな」に自分は入っていないと思うのは辛い事です。

時代という事の違いもあるし、疎外してる悪気も意図もない事がわかってるので平気ですが、もう私はただそう思ってみてしまうというだけです。

私は幸いな事に、薬のお陰で症状は治まっていますので、今はもう日常で苦しんではいません。でも合うお薬がなくて症状に苦しんでる人も周りにはいます。苦しみを隠して働いてる人もいます。
社会のみんなのみんなが五体満足で、元気で体力も気力もあふれてる人だけではない、と知っています。

患者と言ってもひとくくりではなく、特別扱いや配慮をしてほしい人もいるし、特別にみられると嫌がる人だっています。

差別なのかどうなのか?とか難しい事はわかりませんが、けして精神病患者という事だけが「その人のすべて」でありませんし、それぞれ歴史と個性のある人間であり、一人一人は違います。社会にもちゃんと存在してるとわかってもらえるような時代が来ることを、ただ願っているのです。

このように、思う事をただ書いてみました。
読んでいただきましてありがとうございました。

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