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「よその子」を読んで

今日は本を読んだ感想を書いてみました。

トリイヘイデンという人の「よその子」という本を入手したので、読み返しました。昔から、この特別学級のドキュメントシリーズが好きで、中でも、この本が一番好きなのです。

久しぶりに読んでみて、内容を「昔の話」と感じたことに自分で驚きました。外国の話ではありますが、若い頃に読んだ時はそう感じなかったのです。今読むと過去の話と感じるのです。

私は現在、統合失調症で障害者という事を認定されていますが、統合失調症を発症してから15年以上たちます。治療を受けだしてからは10年ほどですが、それでも、精神疾患を取り巻く状況は10年ほどで変わったと思います。それはそれはすごいスピードで変化してるのです。この本は、それよりまだ過去の内容なので、今読むと、過去の出来事であると感じました。

この時代にも、トリイヘイデンのように感じて悩み、生徒と接してる教師がいた事が分かります。
「教育」という枠の中で、出来る事が少ない生徒に対して、教師はどうすればいいのか?など、今でもまだその答えがないテーマですので、読んでグイグイとひきこまれました。

私は「教育」ということが子供の頃から好きではなく、大学に行って高い教育を受けたいと思った事も、実は一度もありません。口では「勉強が嫌い」といってはいますが、実はそうではなくて、「教育」がひたすら怖いと思っています。

高いレベルを目指していなかったので、勉強に苦労した経験もそんなにありませんが、学校という狭い世界の中だけでの価値観がとても嫌いでした。「教育」の内容は時代と共にフレキシブルに変わるべきなのに、日本の学校ではどんくさい「教育」を受けさせられて、自分の何かが損なわれるような気がしていました。

学校では、できるだけ無難にやり過ごして、放課後をエンジョイする事で耐え忍び、なんとか高校だけは出た私です。

久しぶりにこの本を読んで、高校の学級の方針だった「温故知新」という言葉を思いだしました。忙し過ぎて急かされ過ぎると、そんな事も思えない程になりますが、私は古い物とも新しい物とも戦わず、どちらからも学んでいきたいと思っているのです。

昔はこの本を、生徒の目線から読んでいた記憶がありますが、今読むと教師の目線から読んでいる、と自分の変化もありました。過去に読んだ本を今また読み返し、そのように自分の感覚の変化を見つけるのが、最近の楽しみです。

画像は内容と関係のない、お昼に食べたカルボナーラです。とても美味しいカルボナーラだったので、今日の楽しい思い出として画像を使用しました。

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