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小さな本「THIS IS MY LIFE 私の生活改善運動 -食べることは生きること?」を読みました。

最近、あまりたくさん流通していない本に興味がある。

先日は、安達茉莉子さんの「私の生活改善運動 vol.3 食べることは生きること?」を取り寄せてみた。
ハガキサイズで、40ページくらいの小さな本。本文の青い文字とか、昔の文庫みたいな明朝体の文字にもグッときて、静かに興奮。読み始めたら、一気に読み切ってしまった。




首をブンブン振って頷いたのは、「自由にする料理」のパート。「料理をすることで自由になる」というのは、去年からキッチンに立つたびに感じていたけどうまく言葉にできずにいた感覚だったので、「それです!」と声を張り上げたくなった。

著者の生活改善運動が、水筒から始まったのも面白い。私も数年前に少し生活を見直そうと思った時には、まず会社に水筒を持っていくことから始めた。
中身は、こだわりのお茶とかではなく、ただの水。買っても100円程だから、物質的にはほぼ変わらないし、金銭的には微々たる違いなんだけど、自分が携行するものを変えるというのは、時間をかけてじわじわと変化をもたらした。

買えばいいやと思っていた水を買わなくなると、その他のものも、これって本当に買わないといけないっけ?と立ち止まるようになった。

朝水筒に水を入れて、重たいカバンにさらに水筒をねじ込み、帰ってきてから水筒を洗ってかわかす、という手間を繰り返していると、「買えばいい」と思って買っていた水は、魔法のようにコンビニに現れるのではなく、どこかできれいな水を調達・濾過などして、衛生管理が徹底された工場でボトルに詰められ、破損しないように運搬され、店員さんが腰を痛めながら補充して初めて、棚にキンキンの状態で並んでいるんだな、と想像するようになった。(「君たちはどう生きるか」のコペル君が、粉ミルクの背景にたくさんの人が関わっているこを発見した場面みたい)

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小さな本で、遠くに住む誰かの個人的なプロジェクトを垣間見れるのは楽しい。その人自身が、小さな取り組みが着実に大きな変化につながることを実感していく様子を、読み取ることができる。それは、図が多用された分かりやすいノウハウ本よりもむしろ私を鼓舞して、私自身の生活改善運動に駆り立てた。

そういうわけで、私も、私の生活改善運動をひっそりとスタート。2021年が終わる頃に、いったん振り返って変化があれば嬉しいなと思う。



↑私が購入した本屋さんのインスタグラム




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