【読書感想】嫌われる勇気 第一夜を読んで

「嫌われる勇気」の第一夜で語られていたことの要点をまとめ、自身の感想や振り返りを行っていきます。

【嫌われる勇気 第一夜まとめ】
①人間はとかく客観的ではなく主観的に物事を見てしまいがちで、つまり自分自身で人生を複雑なものにしている。言い換えれば、主観を変えることで世界の見え方はガラッと変わる。
②今の自分があるのは、フロイト的な原因論(過去の経験から形成されている)で考えるのではなく、アドラーの目的論(何かしらの目的を達成するために生きている)で考えるべき。
③過去は変えられないものだから、原因論で物事を考えている限り、今の自分を変えることは出来ない。過去のトラウマもそれが原因で今の自分があるのではなく、自分がどうありたいという目的を達成するためにその過去(トラウマ)に意味を与え、選択しているにすぎない。
④一方目的論では、大前提として人のライフスタイル(性格や世界観)を変えることは出来ると考える。アドラー曰く、今のライフスタイルは、10歳前後で無意識に自分が選んだ後天的なものであるから。
⑤ではなぜ多くの人々が今の自分を変えたいと願ってもなお変えることが出来ていないのか。それはそもそも目的論ではなく、原因論で物事を考え、過去の経験から自分はこういう人間だと思い込んでしまっているから。
⑥一方、目的論で考えた場合、今の自分を変えることが出来ていないのは、自らが「変わらない」という決心をしているから。言い換えると変わることを恐れ、新しいライフスタイルを選択する勇気が足りていない。何より今のライフスタイルでいることが楽だから。
⑦自分を変えるためには、今のライフスタイルを辞めることが先決。しかし、多くの人々はやるべきことを前にしながら、やらない理由ばかり捻り出し続けている。
⑧アドラーの目的論では、これまでの人生に何があっても今後の人生を生きる上で何の関係もないと言っている。

【感想】
そもそも自分もこの本に出てくる主人公の一人の青年と同様に、自らの性格(この本で言うところのライフスタイル)が嫌いで、出来ることなら変わりたいと願っています。そして、このライフスタイルは過去の経験から作り上げられたもの(原因論)であるとも思っていました。そのため、この本に出てくる青年の気持ちが痛い程分かり、且つアドラーの目的論という考え方は目から鱗でした。また改めて自分を振り返る良い機会となりました。

【振り返り】
そこで、自分自身のライフスタイルを原因論と目的論で振り返ってみたいと思います。

1)原因論
まず原因論の立場から。過去の経験から自身のライフスタイルを考えた結果、下記の3点が挙げられました。改めて、嫌な人間だなと痛感しています笑
①小学生の頃は、学校でも通っていた塾でも成績優秀で運動も出来たたためチヤホヤされる存在でした。そんな経験から、自分はイケている側の人間だという意識を持ってしまったのでしょう。結果、今の「無駄にプライドが高く、それ故に失敗することを恐れるライフスタイル」が出来上がりました。
②一方、中学以降の学生生活では、勉強もそこそこの成績で部活動では万年補欠で、何か成し遂げたと自信を持って話せることがありませんでした。さらに友人達からイジられるようなキャラでした。イジられることが全て悪いこととは思いませんが、時にそれが自分の尊厳を傷付けられることもありました。こうした経験から、今の「自己評価が低く、自分なんかが何かしたらおこがましい、バカにされるのではと思い、新しく行動することを恐れるライフスタイル」が出来上がりました。
③また、上記①・②のライフスタイルの自分を嫌い、そんな自分から脱却するため何度も日々の生活習慣から自分を変えようと努力してきましたが、どんなことも長続きしませんでした。そんな経験を繰り返すことで、今の「自分に言い訳をして楽な方楽な方に逃げてしまい、それで自己嫌悪に陥るというライフスタイル」ができあがりました。

2)目的論
続いて目的論の立場から。今の自分の目的は何か。「目的」と考えると仕事なのか私生活なのか等でも大きく変わってくるため考え方が難しいと感じました。そこで今までの自分が常にどういった選択をしてきたかを考えました(原因論に近い考え方かもしれませんが笑)。
その結果導き出された、自身のライフスタイルは「自分が傷付かないことが目的の事なかれ主義」でした。
アドラー曰く、自分を変えるためには、上記の自分のライフスタイルを捨てて、新しいライフスタイルを選択する勇気を持たなければいけない。事なかれ主義の自分にとっては、何とも厳しい話ですが笑、第二章以降も楽しみです。

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