「シェアハウスに住んでいます」
「シェアハウスに住んでいます」というと、いろいろな反応をもらう。
・へえ、楽しそう~! という割と好意的なもの
・危なくないの? というちょっと懐疑的なもの
・テラスハウスじゃん! という一辺倒なもの
わたしも、実際にシェアハウスに住んでみるまでは、「わざわざ住む場所にシェアハウスを選ぶなんて、人間だいすきなひとのやることだ」と思っていた。交流がすきで、会話がすきで、ひとりじゃ5分も過ごせないようなひとたちが集まる場所だって。
でも、そうではなかった。
「ひとりがすき」と「みんなでいるのもすき」は共存する。黙々と自分の世界にはいりたい気分の日もあれば、朝まで他愛もない話をしてダラダラしたい夜もある。
シェアハウスという場所に飛び込んでみて、わたしは、何歳になってもひとって変われるんだなあという、ありがちな実感がようやく腹落ちしたのだ。
ひとが変わるきっかけなんて、探せばどこにでも転がっているものだから。
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「シェアハウス」という言葉には、すこしの「若さ」が香る。
10代20代の若い子たちが住んでいることが多いし、せいぜいわたしのような30代が限度だ。40代以上のひとがシェアハウスに在住しているケースをわたしは知らない(いたらごめんなさい)。
ゆえに、「シェアハウスに住んでいます」というと、「若いね~!」という反応をもらうこともある。
シェアハウスに住んでいることは、イコール、若い?
よくよく考えてみると、それって、年齢が関係してくる事柄なんだろうか? ただ、住む場所がシェアハウスだというだけなのに。
このケースに限らず、あらゆる事柄で、年齢を「記号」にしてしまっているひとは、多い気がする。
何をするにも、「まだ若いから」「もう歳だから」が口癖のひと。わたしの知り合いにゆぴ(17)ちゃんという子がいるのだけど、彼女は、年齢を理由にやりたいことを諦めるのはダサい、という信念のもと、堂々と17歳をやっている。
そんなひとたちの後ろ姿をみて、わたしも、年齢だけを理由にやりたいことを諦めるのはやめたのだ。
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シェアハウスに興味がある。ならば、実際に住んでみる。いきなり住むのはハードルが高いと思うならば、詳しいひとに訊いてみる。
30歳目前にして会社を辞めたのも、なりゆきでフリーランスになってしまったのも、ライターという職業を選んだのも、思い返せばすべて「興味があったから」「やってみたかったから」だ。
わたしは、これからも堂々と言いたい。
「楽しいからシェアハウスに住んでます、年齢は関係ないです」って。
そして、40歳になっても50歳になっても、シェアハウスに住みたいと思うならば、心の赴くままに住みつづける自分でいたいとも思っている。
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わたしがいまお世話になっているシェアハウスは、とても楽しい。
食傷気味な言葉だけれど良い住民さんばかりで、ひととの距離感をわかっているひとたちで、一緒にいて心地がいい。
わたしが返せることは限られているので、せめて一緒に生活できている期間だけは、できることを返しつづけていきたいと思っている。
これからも、よろしくおねがいします。
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