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『物語思考』 - ありたい姿を発信することでより具体的になる

最近読んだ『物語思考』の中で、やりたいことが見つからなければ「ありたい姿」を想像して、そこから行動を設定するほうが良いという話があった。

本書ではワークシートが用意されていて、ありたい姿を何個も出してみるというのもあったが、本を読んだ後も正直なかなかできていない状況ではあった。

そんな中、最近会社で30歳向けキャリア研修があり、タイミングよく「ありたい姿」を考える機会があった。
その時に『物語思考』の内容を思い出しながら取り組んでみた。



頭の枷を外しても恥ずかしいことはなかった

キャリア研修では、まさに「ありたい姿」を考えるプログラムがあり、
その時に言われたのが、

  • 今の仕事と関係なくて良い

  • 無理と思えることでも良い

『物語思考』の中でも「ありたい姿」を考える時に、
「無理だな」とか「自分にそんな才能ない」という感情はいったん傍に置いておいて考えることを「頭の枷(かせ)を外す」と表現していた。

研修の中でも、いったん頭の枷を外して、自分の頭でなんとなくイメージしていたことを文字に起こしてみた。

自分が書き出した「ありたい姿」は、

  • 会社以外で収入を得ている(個人でも稼ぐ力を得ている)

  • 場所や平日休日関係なく(好きな時に休める)働いて仕事で価値を出せている

  • 貧しい子供たちに支援できるような慈善事業に関わっている

自分の中ではかなり突拍子もないことを書いてしまったと思っていた。
書き出した「ありたい姿」はグループワークで発表することになったが、他の参加者の答えは意外なものだった。

「副業したい」や「海外にいながら働きたい」など自分が考えた内容に似ているものがいくつもあったのだ。

自分が考えた「ありたい姿」は突拍子もないことと思い込んでいたが、意外と同世代でも同じようなことを考えていた人はいた。

自分が考えていることは何も特別ではなく、同年代のよくある意見のひとつで過ぎないということを知り、
自分の頭の枷を外したところで恥ずかしいなんてことはなく、発信してもいいんだなと思えることができた。

発信することで「ありたい姿」が具体的になる

研修の中では、自分で考えた内容はグループワークで発表する形式がとられていた。

なので、「ありたい姿」を考えた時も、頭でふわふわと漂っている考えを人に伝えるために一度言葉にして整理する必要があり、
この内容を整理する行為が、より自分の「ありたい姿」を具体的にすることができるんだなと実感した。

人に伝える前提であれば、抽象的な言葉は避けて、理解をしてもらおうと具体に寄せた形で言葉を選ぶ。
案外、自分の中でふわふわと考えていたことは自分でも理解できていなかったかもしれない。

具体的に誰でもわかりやすいように言葉を置き換えることによって、自分の「ありたい姿」を理解しながら具体的にしていくという作業をしていた。

発信すればフィードバックをもらえる

あとは、実際に発信すればフィードバックや質問をもらうことができる。
フィードバックの内容によっては、自分の強みや弱みにも気づくことができるし、
質問を受けることによって、より「ありたい姿」を具体的に考えることができる。

自分の頭の中で考えることにはどうしても限りがあるが、人から意見をもらったりして自分が知らなかったことや気づいていないことを知ると、視野も広がる。

あと副次的な効果として、自分が「こうありたい」と発信することで、あとあと他の人がそれを覚えていると、何か機会があった時に情報をくれることがある。

自分から情報を探しにいくことも大事だが、周りの知見がある人から何かのきっかけで情報をもらえれば、自分が触れている環境以外の情報がもらうことができる。

誰に発信するか

今回自分は幸運にもこのタイミングで研修があり、「ありたい姿」を考える機会があったが、やり始めると意外と自分の「ありたい姿」がどんどん出てきて、自分がこれまで知らなかったような新しい発見があった。

自分のキャリアに対して、フィードバックはもらわなくても良いかな思っていたこともあったが、実際にフィードバックをもらえたほうが、自分の視野を広げるためにも良いと思う。

また、誰にフィードバックをもらうかも大事だなと感じた。

今回は同年代と話す機会だったので、自分と割と似た考えや悩みを聞くことができて共感できる部分も多かったし、
研修の講師とも話す機会があったので、その時は自分が知らないような知見も得ることができた。

その人の経験によって、得られるフィードバックも違うので、自分が信用できる人にフィードバックをもらいながら、自分のキャリアを考えるのも良いかもしれない。


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