ムサシトミヨ飼育日誌
こんにちは!北里アクアリウムラボ14期の新藤です。
今回は、アクアリウムラボで飼育している「ムサシトミヨ」の日常をお届けしていきます!ぜひ最後までお付き合いくださいね~
その前に、ムサシトミヨがどんなお魚かわからない人!下のブログに詳しく載っているので、まずはそちらをお読みになってくださいね~
読み終わりましたか? お帰りなさい! それでは……
◇まずは、ムサシトミヨが北里アクアリウムラボに来た時の写真からご覧ください。
ここだけの話ですが、ムサシトミヨが来た時は購入した水草が届いていませんでした。そこで、隠れる場所として倉庫にあったニセモノの海藻を入れてみたところ…
なんとトミヨちゃん達から大好評\( 'ω')/
もう一つの小さな偽水草(二枚目の写真の左下)には見向きもせず、こちらの偽海藻に全員集結していました。海の海藻に群がる淡水魚というカオスな水槽が出来上がってしまいました…
とりあえずトミヨちゃん達がのんびりできてそうで何よりです笑
◇ようやく水草がやってきたぞ!
さーて、ようやく水草が届きました!まずは日本では外来種とされているコカダナモが入りました。外来種ですが生息地ではたくさん生えており、ムサシトミヨの巣材として使われることがあります。まだ小さいサイズだったのですが、意外にも皆様お気に入りのご様子。
隠れられているのかは大変微妙なところですが、本人たちが満足気なので良しとしましょう…( ̄▽ ̄;)
あ。場違いなニセモノ海藻さんは、新しい水草で喜んでるトミヨちゃん達にバレないようササっと回収しました
どんどん水草でにぎやかになってきました。続きまして、ムサシトミヨと同様に数を減らしてきてしまっているミクリという水草です。埼玉県のムサシトミヨ生息地では、川の水面をミクリが覆っています。水にたゆたう姿が大変美しく、初めてその景色を見たときはしばらく見入ってしまいました。こうして育てることができて大変嬉しいです。
もうひとつはオランダガラシという水草です。「クレソン」と言ったら分かりやすいでしょうか…?そう、スーパーフードのクレソンさんです。
ミクリにはあまり近寄らないムサシトミヨですが、こちらのクレソンは一瞬で占拠されました。何という健康志向!なんて思っていましたが、何かクレソンってニセモノ海藻と似ていますね…結局アイツが好きなのか。
トミヨちゃんにとっては、こういう形の葉っぱが広い草が落ち着くのかもしれません。大体の子は姿バレバレですけどね
他にも生息地に自生している種類の水草をいくつか入れたのですが、長くなるので水草話はこの辺にしておきます…
◇なにか探してる…?
生息地に視察に行った際に、野生のムサシトミヨをじーっと眺めていました。すると、結構な頻度でフカフカの砂を掘り返していました。これはぜひとも水槽でやって頂きたいと思い、水槽には細かめの土が混ざった川砂を敷きました。すると!すぐにお口で土を突っつきまくってるではありませんか! なんていい子なんだ…涙
水槽を作る身としては、自分の水槽で野生下と同じ行動を取ってくれることがとても嬉しいのです。私の水槽の土にはエサ生物が何もいないけれど…(ごめんね)
◇フサフサ、モフモフ、プレゼント?🎁
ムサシトミヨは、水草などの細かい繊維を集めて巣を作り繁殖します。ということで、私は水槽で巣ができていないかムーっとうなりながら目を凝らしています。
そして定期的に見つけるのがこちら
うーん、どういうリアクションをしたらいいのでしょうか。巣の形をしたフカフカの毛玉が水槽を転がりまくっています。きれいに丸まっているので、ムサシトミヨが自分の体液で固めたものだとは思いますが…本来は軸となる水草(ミクリなどしっかりとしたもの)に作られるハズです。しかもオスが守っている感じもしません。
飼育密度が高いからか、巣材が悪いのか、何か気に食わないみたいできちんと営巣してくれません。これは対策が必要そうです。
お願いだから、次のお家はしっかりした立地につくってね…
◇豊かすぎる個性にキュンです
トミヨちゃん達を毎日見ていると、いろいろな性格の子がいるような気がしてきます。
ご飯を永遠に期待して、水面で私を追いかけてくる子。
気に食わないやつ全てに攻撃を仕掛けるガキ大将的な子。
いつも同じ水草でじっとこちらの様子をうかがっている引っ込み思案な子。
キョロキョロしながら、いろんなところを移動する好奇心旺盛な子。
全部何の根拠もない私の思い込みですが、自由に泳ぐトミヨちゃん達を見ているとそう感じてしまいます笑
また、最近は体の色がとってもキレイになってきました。光に照らされてキラキラと輝く宝石みたいなエメラルド色に、吸い込まれるような美しさを覚えます。たぶん婚姻色なのかな…?
海のお魚はカラフルで人気が高いですが、川のお魚の煌めきはまた違った美しさがあります。この美しさをぜひ、いろんな人に知ってほしいです!
やはり水槽の中だと細かいところまで見えますね。野生にいるときは「トミヨがいる!」「動いてる!」くらいしか分かりませんでしたが、水槽にいると表情や泳ぐときの体の使い方なども見えるようになりました。今後も勉強を重ね、大切に育てていきます。
また進展がありましたら報告いたします!最後まで読んで頂き大変ありがとうございました<(_ _)> それではさようなら~👋
今回ご紹介したムサシトミヨは、企画展にて展示中です。
期間があと少しです、是非お越しください!
(企画展開催期間を5/6から5/10に延長いたしました)
北里アクアリウムラボは
予約不要・入館料無料です。
なお、団体のお客様は事前申込制となっております。
・希望日時
・代表者氏名
・人数
・電話番号
をご確認の上、
海洋生命科学部事務室学生課(042-778-7919)へお電話にてお申し込みください。
開館時間は平日(10:00〜16:00)となっております。
皆様のお越しを心よりお待ちしております🐡
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