ざっくり

コシツのコシツー7号室の場合

こんにちは、「北大路ハウス」での日々の暮らしやイベント企画のようすをお届けする「住人エッセイ」です!
毎回テーマを決めて、6人の住人+管理人の計7人が交代で執筆していきます。

今回のテーマも前回に引き続き、個室についてです。

【コシツのコシツ】
北大路ハウスの個室は3畳程度の狭さで、形もそれぞれ異なっている。建築学生たちはこのクセの強い個室にどんなこだわり(=固執)を閉じ込めるのか?(個室についてもっと知りたい方はこちら

【登場人物】
7号室 よしおか(管理人):善岡亮太(よしおか・りょうた)
元平田研、竣工後は北大路ハウスの管理人。「掃除しろ」と言いすぎてうるさく思われているのではと心配している。
1号室 大スカ(D1):大須賀嵩幸(おおすか・たかゆき)
平田研1期生にして初のドクター。身体の半分はラーメンと缶コーヒーでできている。

【目次】
■管理人?
■最小個室の現状
■個室開放計画
■実験室としての個室


■管理人?

大スカ よしおかさんは他の6人の住人とは立場が少し違うよね。どうして北大路ハウスに住もうと思ったんですか?

よしおか 北大路プロジェクトには平田研の一員として設計段階から深く関わっていたということもあり、ライブラリー・イベントスペースという公共性の高い用途の中に3畳の個室を用意して建築学生ばかりをあつめる特殊な条件の場所でこれから起こることに興味があった。でも学生じゃなくなるから入居応募ができない。自分にも北大路プロジェクトにもプラスになる関わり方はないかと考えていました。

大スカ わかりやすくいうと?

よしおか 実際にできあがるのを見ているうちに自分も住みたくなっちゃった、というのが本音です(笑)。

大スカ 建ったあとの運営をどうするのか、ということは設計段階から議論になっていたよね。入居学生だけで回せるのか、運営も平田研が中心になるのか、大人に入ってもらうのか、とか。

北大路プロジェクト運営相関図
広く建築学生や地域に開かれたプロジェクトとするため、新建築社(オーナー)、平田研究室(設計主体)と連携をとりながらも独立したかたちで、様々な大学から集まる入居者を核とした運営主体のシステムを早い段階からつくる必要があった。

よしおか 運営のことを考えると自分が北大路ハウスにとって実はすごく都合の良い人間じゃないかということに気づいてしまった。設計段階から関わっていたので今後のイメージの共有もできている。常駐しておけば住人が大学に行っているあいだの一般開放もできる。そんなことを新建築社に売り込んで、今年の1月頭から北大路ハウスの管理人をしています。

■最小個室の現状

大スカ さて、そんな管理人の部屋をみていきましょう。...なんか狭くない?

7号室の現状写真
入って奥の1畳を寝床に、手前の2畳を収納とワークスペースにしている

よしおか 狭い、というか天井が低い。7つの部屋すべてほぼ面積はおなじだけど、容積で見ると実は結構差があるよね。

左:アクソメ  右:断面パース新建築2018年2月号掲載)
7号室は低いところが1400mmの勾配天井で、北大路ハウスで容積が一番小さい部屋。一番大きい1号室の半分程度。

大スカ ていうかこれ、布団敷いてあるけど寝れるの?

よしおか もちろん。こうすれば

寝床を短辺に収めるために折り曲げて敷いた布団の対角線を使って寝ている

大スカ なかなか厳しいなあ(笑)

■個室開放計画

大スカ これからどう改造していくんですか?

よしおか 今考えていることはこちら

①オープンな部屋にしたい
見学に来る方を案内するときに7号室に入ってもらうことも多くて日中あまり鍵をかけたくないんだけど、鍵や書類や図面などの管理上、セキュリティはきちんとしないといけない。
②個を消したい
7号室は僕が出て行ったあと賃貸部屋としてはつかわれない部屋なので、住んでいる段階から共有スペースの一部として生活、改修していきたい。

大スカ 4号室5号室は住人の個性が共有スペースを侵食していく方向を目指しているけどその逆ですね。

■実験室としての個室

よしおか そんなことを考えながらの改修案はこちら

大スカ 足をのばして寝られるようになってる(笑)

よしおか やっぱり斜め寝はしんどかった、というよりは共有廊下の延長として腰掛けられる段差があって本が読めるような場所にしたくて。
寝床の下につくる鍵つきの収納に大事なものを押し込んでしまえば残りのスペースを全部を開放してしまっても問題ないかなと。

大スカ ただでさえ狭いのに占有部分をさらに減らして大丈夫なんですか?

よしおか 集中したいときは個室の鍵を閉められるから大丈夫。個室の中より過ごしやすい場所がたくさんあるから個室内の環境を最高にする必要も無い気がして。

日陰を見つけると外に出たがる管理人

よしおか 個室を単に共有スペースとして明け渡すというよりは、共有部と同じ要素でつくったこの部屋を共有部に先駆けて改修を試していく実験室的な場所にできたらいいなと。

大スカ わかるようなわからないような...

よしおか 例えば棚柱を使った本棚とか、本棚の収納BOXとか、手すりの穴あきアングルとか、住人による改変を期待して設計していた共有部のしつらえが今ひとつ機能していなかったり、設計の時には気づかなかったけど実際に住みはじめると考えが足りていなかった部分が見えてきていたりして。
北大路ハウス全体をどうにかしようとすると大変だけど自分の部屋くらいの規模なら徹底的に使いこなした姿を見せられるんじゃないかと。

住人による改変を期待した共有部のしつらえ(左:本棚、中:収納BOX、右:手すり)

大スカ そういえば最初入居者がそろったとき「一番小さい部屋を一番うまく使いこなしてやる」って宣言してたね。

よしおか いまのところ口だけになってしまってるけど言ったからには挑戦しますよ。自分の部屋でうまくいったことがあれば北大路ハウス全体に広げていけたらいいなと。

大スカ がんばれ(笑)...あれ、この人北大路ハウス全体を侵食しようとしてる?

よしおか
 はい!というわけで今回はこの辺で。管理人のよしおかと

大スカ 1号室の大スカでした!

→次回配信は7月27日(金)予定

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「北大路ハウス」は建築学生の拠点づくりを目指して新建築社、京都大学平田晃久研究室、関西の建築学生が協力し、「シェアハウス×ライブラリー×イベントスペース」としてオープンしました。お問い合わせはこちら→kitaoji.house@japan-architect.co.jp
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