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デラウェアの栽培、醸造に関しての備忘録

酔った勢いでタイトルのような記事を書き綴ります。
個人的にはこれまで6年間の経験が詰まっており個人的には僭越ながら有料級なのでは?と思いますが、かなりニッチなのとやはり栽培から同じことを真似することは難しい(テロワール的なことと栽培手技できなことですね。極端に言うなら、やれるもんならやってみな!的な?(笑))という観点から無料での公開であります。(そもそも酔っ払いの戯言ですしね)


僕に関して言うと、関西でデラウェアを無農薬、または有機相当栽培しており、天然酵母でも乾燥酵母でも醸造の経験があるものです。慣行で栽培されたデラウェアも醸造しております。


さて、僕はワイン用としてデラウェアに期待を寄せています。
理由は関西において安定して酸がある程度残った状態で完熟し、古木が存在することから。



栽培に関して思うことは一般的な事かも知れません。

・4月、5月のクワゴマダラヒトリ(毛虫)と、アカガネサルハムシと、6月のルリイロスカシクロバが天敵であること。
・短梢では房が小さくなること。僕はデラウェアの棚式栽培においては収量と品質を天秤にかけると、長梢の方が優れると思います。
・大阪においては8月1日でおおよそPH3.0~3.1、糖度16~17(青デラ)、8月13日でおおよそPH3.4~3.5、糖度20~22(完熟)であること。
・傘かけ後のボルドー液散布によって晩腐病がほぼ防げること。
・除草剤使用と、草生栽培では明らかにワインの品質に差があると思います。(個人的な意見です)
・有機相当栽培(又は無農薬)と慣行栽培での差はワインにしたとき確かにあると思います。ですが微妙な差異かも知れません。ただ、ワインではそれが重要と思います。


このくらいですね。デラウェアはヨーロッパ系品種と比較して栽培容易であり、あまりいうことがありません。加えて言うならばやはり栽培は引き算だと思います。多い枝数、房数を付けさせ、適切なタイミングで取り除き、いかに葡萄の房に栄養を送るかということかと思います。このことについて細かいことは別の記事にしたいと思います。



醸造においては色々思うことがあります。


恐らく、これまでデラウェアを醸造してきた方々も通ってきた道かと思います。失敗することは学ぶ上で大事だと思いますが、ここに示しておくと僕より後からデラウェアを醸造する人にとっては少し近道できる道しるべとなるかも知れません。しかも天然酵母を使用する場合と、乾燥酵母(特に亜硫酸生成するもの)を使用する場合では酸化の具合が大分と異なります。一年デラウェアを醸造してみると分かることですがその点についても触れておきます。

・天然酵母による醸造では相当酸化に気を付けないと褐変すること。特に種ありデラウェアよりも種なしデラウェアの方が顕著。潜在アルコール度数と酸度によっても褐変の具合は変わるかと思います。(酸化に気を付ける方法としてまたの機会に。ちなみに開放タンクでも何とかする方法が編み出されました(笑))

・収穫から搾汁までの日数、搾汁率、澱引きタイミング、温度が最終的に出来上がるワインのラブラスカ、またはヴィニフェラを感じるかを分ける主な選択肢であること。(これも詳しくはまたの機会に)


上記を踏まえて、教科書的な醸造手技はデラウェア醸造において非常に重要であると考えております。(褐変していない、ヴィニフェラに寄ったワインを造りたいとするならば!)やはり収穫からなるべく早く、しかも低い搾汁率で搾汁し、的確に澱引きし、温度管理もしっかりと(低めが吉と思う)行うことが重要でしょう。ラブラスカ感を出したければその逆を行えば良いと思います。



さて、今日はこの辺で。
デラウェアの造り手の方、飲み手の方はご意見いただければ幸いです。
シーユー。

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