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blender 4.1 UV 展開の基本
オブジェクトに画像を貼る場合に必要な UV 展開ですが、すこし手間がかかるので、スマート UV などで適当に済ませてしまうことも多いかもしれません。
ただ、きちんと画像を適用するには、あまり適当だと細部にアラが出てしまいますので、ここでは、ごく基本のみを復習してみました。
環境 Blender 4.1.0 , Mac Mini M1 OS 14.4
準備
UV を確認するため、いずれかのウィンドウを「UV エディター」とする。
![](https://assets.st-note.com/img/1717737155936-jKUltTIwKL.png?width=800)
Box
上のパッケージ画像を、下の立方体オブジェクトに適用する。
![](https://assets.st-note.com/img/1717737377288-wpitzfwYzj.png?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1717737445892-mwFBrKcWLG.png?width=800)
Step 01
オブジェクトモードで、オブジェクトを選択し、⌘(Ctrl)+ A キーを押し、「スケール」を選択する。
UV ラッピングに限らず、オブジェクトがある程度完成したら、スケール、あるいは、回転・スケールを適用した方がトラブルが少ない。
Step 02
編集モードで、手前と奥の 2 面、および、底の 1 辺を選択する。
![](https://assets.st-note.com/img/1717738214581-8yl4Fq93mI.png?width=800)
UV > シームをマーク を選択。
A キーで全選択し、UV > 展開 を選択。
![](https://assets.st-note.com/img/1717738556988-QEVviVgAYh.png?width=800)
展開された UV 。立方体に近いオブジェクトの場合、通常このままで問題ないが、右の 2 面が分離しているので、画像に近くするため修正する。
![](https://assets.st-note.com/img/1717738863551-KQ3ctLogsi.png)
Step 03
下の 2 辺を選択し、UV > シームをクリア を選択。
A キーで全選択し、UV > 展開 を選択。
![](https://assets.st-note.com/img/1717739147238-L2BpE3B978.png?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1717739254159-ajZnkMi15J.png?width=800)
Step 04
上の箱の画像をマテリアルのベースカラーに適用。
UV エディター画面で、A キーを押し全選択、R 90 で 90度回転させる。
適宜、ラインの位置を調整する。
![](https://assets.st-note.com/img/1717740436996-gZd8M7G1vI.png?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1717740607401-9IRMDa7azN.png?width=800)
基本的には、どのオブジェクトでも、スケールの適用、シームのマーク、UVの適用、の手順は同じ。
Bottle
下のようなボトルのオブジェクトに、右のラベルを貼る。
![](https://assets.st-note.com/img/1717741697378-uDM333uYJ6.png?width=800)
ラベルを貼る側面を選択し、UV展開する。
![](https://assets.st-note.com/img/1717741916596-B6errrbnzR.png?width=800)
下の 1 辺のみ、シームをマークし、同様に側面を選択し、UV展開。
![](https://assets.st-note.com/img/1717742217592-TPeubqHbMf.png?width=800)
マテリアルを適用、UV エディター画面で上同様、適宜、回転、縮小などでサイズを合わせる。
![](https://assets.st-note.com/img/1717742582889-0SCPb1am4x.png?width=800)
サブディビジョンサーフェスモディファイアをかけると縮んでしまうので、適宜、ループカットを入れ、調整。
![](https://assets.st-note.com/img/1717743027084-wBC63hdjCu.png?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1717743300780-85aJcT4ibe.png?width=800)
TIP
円柱の側面などを UV 展開すると、形状によってきれいにラインが揃わないことが多い。いくつかの解消法はあるが、わたしは、UVsquares アドオン(非公式)を利用している。
下のように UV を全選択し、Option(Alt)+ E キーひとつで揃えてくれる。
![](https://assets.st-note.com/img/1717744272658-nZSRy7OkA6.png?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1717744020511-2ftMDobpLw.png?width=800)
Sphere
ICO 球に、右の画像を貼る。
![](https://assets.st-note.com/img/1717745266705-38YbjZvoBZ.png?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1717745378419-9Ynj473vNO.png?width=800)
中央の辺に、シームをマーク
真上からの視点とし、全選択、UV > ビューから投影(Project from View) を適用。
![](https://assets.st-note.com/img/1717745651537-X1cEqI9rrk.png?width=800)
UV エディターで調整。
![](https://assets.st-note.com/img/1717746002883-w9nxVB4qOQ.png?width=800)
裏面が反転しているので、裏面のみ選択、UV エディター画面の UV > ミラー > X 軸 を選択。
![](https://assets.st-note.com/img/1717746312275-xRm3Y7wfbl.png?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1717746527149-FxUBt9ImJm.png?width=800)
不定形
下のようなオブジェクトに、右の UV グリッドテクスチャを貼る。
![](https://assets.st-note.com/img/1717897677802-3Qb2uzw220.jpg?width=800)
UV グリッドテクスチャを適用するには、
ベースカラーに「画像テクスチャ」を指定。
「新規」を選択し、生成タイプに「UV グリッド」を指定する。
![](https://assets.st-note.com/img/1717897475379-TLbpyQ3nqJ.jpg?width=800)
単に UV 展開を行っただけではうまくいかない。
![](https://assets.st-note.com/img/1717898053689-0sBvIHl2Yp.png?width=800)
以下の辺にシームをマークし、UV 展開を行う。
![](https://assets.st-note.com/img/1717898333791-6FdpkIaWRw.png?width=800)
左の2パーツは、上述の UvSquares を利用し、Option(Alt)+ E キーで方形に。
![](https://assets.st-note.com/img/1717898732087-Q5XqioPubl.png?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1717898896775-JbRlVnDj77.png?width=800)
球部分を選択し、UV > 球状投影 を選択。
![](https://assets.st-note.com/img/1717899123313-96PQqeNGdO.png?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1717899321419-7w0pZEQ2gK.png?width=800)
画像テクスチャなどによって、適している方法を使い分ける
おおよそ、テクスチャが正しく貼られるようになった。
![](https://assets.st-note.com/img/1717899581448-mLwndLYJsX.png?width=800)
木目テクスチャに変更したところ、やや継ぎ目が出るので、
![](https://assets.st-note.com/img/1717899820579-Bm7ZjSxYle.png?width=800)
UV マップの端を合わせる。
![](https://assets.st-note.com/img/1717900118358-nb7DeSitzR.png?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1717900320739-kv0EAN7IKC.png?width=800)
TIP
継ぎ目のないマテリアルを作成したい場合、シームレス画像(ならべたときに継ぎ目がない)が必要になる。
CG用では、すでにシームレスの状態で提供される画像も多いが、そうでない場合は、フリーウェアの GIMP でシームレス画像に変換できる。
GIMP - GNU Image Manipulation Program
![](https://assets.st-note.com/img/1717901041095-AqApBI56zi.png?width=800)
もちろんどの画像もというわけにはいかないが、比較的自然なシームレス画像に変換できる。
平均化
下のように、シームで分割した一部のエリアのみ、UV のスケールが異なる場合。
![](https://assets.st-note.com/img/1718162839883-jDsuYlhP9a.png?width=800)
UV エディター上で、UV を全選択し、UV > アイランドの大きさを平均化 を選択する。
![](https://assets.st-note.com/img/1718163052788-RXtvS9ukJa.png?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1718163312764-u7rK0Ne4wC.png?width=800)
梱包
下のように、アイランド(分離しているパーツや、シームによって分かれているエリア)が重なっている場合は、
UV エディタ側内で、UV を全選択し、UV > アイランドを梱包 を実行
![](https://assets.st-note.com/img/1718164307724-Gn0nQP63PL.png?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1718164401228-3PnOUYm3Ls.png?width=800)
ただし、梱包によって、位置やスケールを変更させたくないアイランドがある場合は、
変更させたくないアイランドを選択し、UV > ピン留め を選択。
「アイランドの梱包」画面で、「ピン留めアイランドをロック」にチェック。
![](https://assets.st-note.com/img/1718164869757-0wSg36ruj5.png?width=800)
通常のシーンでは、梱包は必要がないことが多いが、テクスチャにテクスチャペイントをかけたい場合や、ゲーム用のオブジェクト作成で、適用画像を一枚にまとめたい(処理負担が軽い)場合などに利用される。
まとめ
UV 展開は、オブジェクトの形状によっても異なり、丁寧に仕上げるには手間もかかるので、わたしの場合、できうることならばやりたくない作業のひとつです。
しかしマテリアルに画像を適用するには必須の作業で、シーンの方向性によっても異なりますが、家具や小物などの比較的シンプルな形状のオブジェクトであれば、上のプロセスの組み合わせで済むことがほとんどでしょう。
相当昔ですが、町の小さな本屋でアルバイトをはじめたばかりのころ、ブックカバーをかけてくれとお客さんに頼まれたのですが、慣れないことなので、幼児の紙細工のようになったそれを渡したときの、お客さんの顔をまだおぼえています。
でも黙って受け取ってくれました。ひととしてあるべきすがたをそこにみたような気がします。
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