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文系の blender 4.0 生成テクスチャ 見本帖 Vol.1

マテリアルの表面に変化を加える際などに便利な生成テクスチャ(Procedual Texture)ですが、わたしにとって、いちど作ったものの再現性がほぼなく、一期一会なところが弱点です。

そこで、自分用のメモを兼ねて、主要な生成テクスチャの見本を作ってみました。

細かな設定値を付記する代わりに、.blendファイルをアップロードしました。あくまで参考にご利用ください。


環境 Blender 4.0.2 , Mac Mini M1 OS 14.2



ノイズ(Noise)


数学者 Ken Perlin(ケン・パーリン)によって開発された「なだらかな」ランダム数値生成関数を使ったテクスチャ。パーリンノイズとも呼ばれる。

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ボロノイ(Voronoi)


帝政ロシア時代の数学者 ゲオルギ・ボロノイ(Georgy Voronoy)の名に因んだ数学的パターン。本来は空間分布データの解析などに用いられる。

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マスグレイブ(Musgrave)


アメリカの科学者 ケン・マスグレイブ(Forest Kenton Musgrave)の開発したフラクタルベースの生成関数。

マスグレイブは、大学教授、ソフトウェア開発者の他、映画「タイタニック」の特殊効果にも携わった。おそらく海や波のCGだろう。

4.1 より、マスグレイブはノイズテクスチャに統合された

マルチフラクタル(MultiFractal)

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畝のあるマルチフラクタル(Ridged MultiFractal)

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ハイブリッドマルチフラクタル(Hybrid MultiFractal)

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fBM (fractal Brownian Motion)

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ヘテロ地形(Hetero Terrain)

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波(Wave)

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グラデーション(Gradient)

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マジック(Magic)

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まとめ


次々とおもしろい模様が出てくるので、根気のないわたしにしては比較的楽しい作業でしたが、これらは、無限にある生成テクスチャのごく一部に過ぎません。

加えて、異なる生成テクスチャを接続することで、さらに摩訶不思議なパターンを生成できますので、それは別ページにまとめようと思います。


生成テクスチャ
生成(Procedural)テクスチャとは、数学的アルゴリズムを使い生成された数列を、2次元(必要であれば3次元)上にプロットしてできたパターンのこと。
画像テクスチャと異なり、無限の解像度をもち(どれだけ拡大しても粗くならない)、また、完全なシームレス性(境目ができたりパターンの繰り返しにならない)をもつのが特長。
SF映画や3DCGゲームでみられる架空の山や谷などの地形も同様の手法で生成されていることが多い。


世界はノイズでできている?
これを書いたあと、たとえば窓の汚れとか、そこからみえる空の雲をみても、これはノイズで、あれはボロノイでできるかも、とあらゆるものがノイズにみえてきました。実際、この世はある程度ノイズでできているのかもしれません。

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