見出し画像

選定直前集中投稿#4: 指定管理者制度と学童保育のミスマッチ

こんにちは、理事長の青柳です
10/6の親子交流フェスも無事終了しました。私の出身は鴻巣市で、北本に住み始めた時には、ほとんど知り合いはいませんでした。理事長をやるようになってから、色々な人に顔を覚えてもらえて嬉しいです。親子交流フェスでも、色々な方とお話ができて楽しかったです。

指定管理者制度とは?

そもそも、指定管理者制度とはなんでしょうか?北本市のホームページによると、以下のように記述があります。

北本市では、多様化するニーズに、より効果的、効率的に対応するため、公の施設の管理に民間の能力を活用しつつ、住民サービスの向上を 図るとともに、経費の節減等を図ることを目的として指定管理者制度を導入しています。

平たく言えば、公共サービスの運営を民間に外注するということですね。確かに、競争の原理でより良い業者を選ぶというのは良いことです。

学童保育の良し悪しとは何が基準か?

まずはじめに、学童保育の良し悪しの基準とはなんでしょうか?色々あるとは思いますが、まずここがダメだったらダメでしょ?と言えるのが「現場支援員の質」だと思います。一番、子どもたちと接する人間ですので。

例えば、フランチャイズのお弁当チェーン店があったとします。いくら本部が頑張って色々仕組みを整えても、現場で調理する人が全然ダメであれば全て台無しです。

お弁当であれば、「唐揚げは170度で5分揚げる」とか、完全なマニュアル化をすることで品質を上げられるかもしれません。しかし、学童保育でそのような完璧なマニュアルはあり得ません。ある程度のことはマニュアル化できても、子どもたちの行動を全てマニュアル化はできるはずありません。ですので、現場スタッフの裁量というものが、とても大きいのです。

「継続雇用も可能」という意見の矛盾

ありがたいことに、利用者の皆様から「あんなに良い支援員がいるんだから、うさぎっ子クラブが継続してもらわないと困る」というお話をいただきます。また、利用者の方から直接、行政や、議員さんに陳情されていたりということも発生しています。(ありがとうございます)

継続雇用とは何を意味するか

その時に行政関係者からよく聞かれる言葉として「支援員の継続雇用は可能なはずだ」という発言です。これは、例えばうさぎっ子クラブが指定管理選定に落ちて、別の業者が指定管理者になったとします。この時に、現場の支援員は新しい事業者への継続雇用を促すということです。これにより、上記の現場支援員が変わっては困るという問題が回避できるという論理です。

劣る組織のスタッフを継続雇用する?

先ほどの通りですが、学童保育の良し悪しは「現場支援員の質」によるところが大きいです。この前提が正しければ、継続雇用とは「評価の劣る組織のスタッフを継続雇用する」ということになります。

例えば、うさぎっ子が選定に落ちて、別の業者が指定管理者になったとします。そうなると、評価としては「うさぎっ子のスタッフは劣っている」ということになります。新しい事業者はその「劣っているスタッフ」を継続雇用するわけですが、これは正しい選択なのでしょうか?私は非常に矛盾を感じます。

つまりは、評価基準がないということか?

よく使われる言葉として「保育の質」という言葉があります。保育所でも学童でも、担当スタッフの力量が大事なわけです。しかし、この「保育の質」という言葉は驚くほど評価対象にならない気がします。

これは、行政が「人の気持ちがわからない」というわけでもないと思います。行政の関係者も人の子、人の親、その辺りの肌感はわかる方がほとんどだと思います。

しかし、現状ではこの「保育の質」を図る指標(KPI)がない、というところに行き着くと思います。ぐるなびみたいに、うさぎっ子の保育の質は星4.7、とかこういう数字がでれば、こういった状況ももしかしたら変わるのかもしれません。

この話題、もう少しありますが、次回へ続く・・・


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?