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露地の役割

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2020年11月の記事一覧

腰掛待合

寄付待合を出て亭主の迎え付けを待つ場所、また中立をして再び席入の案内を待つ場所を腰掛待合、または単に腰掛といいます。正客の座る位置には吹き抜け窓や下地窓があり、詰めの位置には柱に釘を打ち露地箒が掛かっております。腰掛には煙草盆、円座(座る敷物)が置かれており、客は露地の風情を楽しみながら和やかに待つ場所でありますが、亭主がにじり口から姿を見せ、蹲踞を扱っている時、中立に席入の合図となる銅鑼の音が聞

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関守石

関守石は関石・止石・きめ石などともいい、拳二つほどの大きさの丸石をワラビ縄で三方もしくは四方にしばり、上に引き手を出した物で、これより先へ入ることはご遠慮して下さいと意味を持っています。ですから、露地で二股になっているときに飛石の上に関守石を置くことで茶室への行き先を知らしてくれます。昔から茶人は無駄な言葉を避け、様々な工夫を凝らしています。関守石もその一つで、石一つに意味を込め、置くだけで意思表

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