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2024YLC1回戦_vs大分トリニータ

今シーズンからJリーグ全60クラブが参戦する形となったルヴァンカップ。

ギラヴァンツ北九州にとっては勿論初参戦となるカップ戦。
チームとしての成長や逞しさを見せながらも、結果だけがついてこないリーグ戦へ向けて、このカップ戦で結果を残す事で少しでも自信を身につけて欲しいものです。


対戦相手:大分トリニータ

そんなシチュエーションで迎える相手は、J2・大分トリニータ。
昨シーズン中盤戦まではJ1昇格戦線を争う闘いを繰り広げていたものの、終盤戦は失速。9位にてシーズンを終える結果に。
2年間指揮を執った下平隆宏監督が退任し、かつて片野坂知宏監督が再度就任。
J3降格からJ1でも粘り強く闘えるチームへの飛躍を成し遂げた片野坂監督のタクトに、再びJ1復帰の想いを託す今シーズンとなります。

この日は午後半休を使い、ミクスタに12時半頃に到着しましたが、北ゲート付近には既に100人前後の大分サポーターの列が。

16年前、九州のJクラブとしては初のカップ戦(当時はナビスコカップ)制覇を成し遂げた矜持を垣間見た気がしました。

キックオフ2時間前、続々と埋まりつつある北サイドスタンド。

レビュー

平山と永井の位置は縦並びだったかも知れません。

何よりのトピックは、リーグ戦で採用していた4バックから3バックへ変更。
守備時には両WBの岡野凜平乾貴哉が降りる形となる可変式の5バックとなる布陣。
このカップ戦を貴重な戦術オプションの浸透、そして確実に結果を勝ち取りに来た増本浩平監督の胆力を感じました。

この大胆なフォーメーション変更が、結果的に大分とのギャップを効果的に産み出し、ピッチ上では互角以上の闘いを演じる事となります。大分も4バックでしたから、仮に北九州がリーグ戦と同じ4バックの布陣で臨んでいればほぼミラーゲームの様相を呈し、個の力で勝る大分優勢なゲームになっていたかも知れません。

ですが、やはり昨シーズンJ1昇格争いを繰り広げた大分の壁を乗り越えるのは簡単ではありません。
北九州が決定機を幾度か作ろうとするも、ペレイラとデルランの高さとフィジカルで勝る両CBが巧みなカバーリングに遭い、なかなかゴールへの鍵をこじ開けられません。

ただ、守備面では今シーズン初スタメンを飾った長谷川光基が大分の経験豊富なベテラン長身FW・長沢駿へのマークを完遂。
3バックのセンターとしてラインの上げ下げの判断も完璧にこなした出色のパフォーマンスでした。

後半の終盤に入り、徐々に走力で大分に勝るシーンが増えて来た北九州。
しかし、両チーム共に数少ない決定機を活かせず、スコアレスで延長戦に突入。

そんな中でも、延長戦に入る前にゴール裏を煽ってくれた選手たちの姿。
90分の闘いを終えて相当に疲弊しているにも関わらず「もっと力をくれ!一緒に闘おう!」と言わんばかりの選手たちの想いに応えるように、声量を増したゴール裏。

試合開始序盤は大挙として押し寄せた大分サポーターの声量に圧倒される時間帯もあったものの、この延長戦は十分張り合えてましたね!

そして迎えた113分(延長後半7分)。
乾が上げたアーリークロスを、途中出場の渡邉颯太がダイビングヘッド。
合わせたボールは大分GK西川幸之介が僅かに触れるもネットイン!

沸騰するゴール裏。
言葉にならない声を叫び倒し、周りのサポーター仲間と喜びを分かち合うこの瞬間。何度味わっても最高です!

この1点を最後まで守り抜き、見事ルヴァンカップ初勝利、そして今シーズン初勝利を収め、2回戦進出を果たした北九州。

ようやく掴み取る事が出来た勝利に、試合後の選手たちの表情も実に晴れやか。
インタビューの際、増本監督の眼が少し潤んでいたようにも見えましたし、ようやく産みの苦しみを脱した安堵感も感じられました。

最上級のレフェリングに酔う

この日各地で行われたルヴァンカップは10試合という事もあり、普段はJ1・J2を担当されている審判団の方々が担当する機会もあるかなと勝手に思っていましたが、この日の大分戦の担当は、まさかの海外の国際審判団の方々でした。

一昨年のカタールワールドカップでも笛を吹かれていた審判団の方々という事もあり、ジャッジの公平な基準もさることながら、ピッチ上の立ち振る舞いや所作の素晴らしさが非常に印象的でした。

国内、とりわけJ3リーグの審判団の方々のレベルをとやかく言える立場の人間では無いですが、この日のゲームが延長戦までもつれ込んだにも関わらず、時間の長さを感じずスリリングで魅力的なものとして味わえた事は、審判団の方々の的確なゲームコントロールに裏打ちされた要素もあったでしょう。審判団の方々、本当にお疲れ様でした。Thanks!!

次なる闘いは今シーズン初めて迎えるアウェー・沼津戦。北九州にとっては過去1勝4敗の鬼門・愛鷹でのゲームとなります。
開幕から2連勝中、7得点の上に無失点と圧倒的な強さで、首位独走体制に入らんとする沼津ですが、この日掴み取った勝利のエネルギーをもってすれば決して難しい相手では無いはずです。

現地に向かわれる方も、DAZN組の方も、そしてリアルタイムで追えない方も、想いは一つです。
北九州の勝利を信じて、それぞれの場所から力を届けて行きましょう!

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