【#クマ活】ヒグマが街に入ってこないように草刈りをしています!
ヒグマとの共存を目指し始まったクマ活は、様々な活動を行っています!
その目標の一つは、「街に出てくるヒグマを0にする」ことです。
クマが街に入ってくる
知床はヒグマの高密度生息地とあって、世界遺産内の森を歩くとクマの爪痕やフンがあったり、もしかするとヒグマと出くわすこともあるかもしれません。
私たちが住む知床ウトロ地域の街を囲う森、ここにもヒグマはいます。普段は森で暮らしているクマも、草むらや海岸線から街の中に迷い込んでしまうことがあるのです。
実は、ホテルから歩いて数分のところにも草むらがあるのですが、その背丈は、5月〜6月頃に1m以上、場所によっては2m近くになります。人がすっぽり隠れるこの草むらに、実際にヒグマが迷い込んでしまったことがあります。
ヒグマが街に近づいてしまう・街に入ってきてしまうと、どうなるでしょうか…。例えば、森だと思って歩いていたら突然車や建物が見え、人に出くわし、ヒグマもパニックになってしまうかもしれません。目の前においしそうな食べ物(人の出したゴミや干し魚)があれば、興味を持って食べてしまうかも。ヒグマは街を歩き回り、建物や人にアタックしてしまうことも考えられます。
ヒグマが街に出たという場合の多くは、これらを防ぐためにクマを駆除することとなるのです。
草を刈りヒグマが街に入ってこないようにすることで、ヒグマの命と私たちの街を守ることができるのです。
実際に草を刈りましょう!
さて、草刈りをする前に…クマ活レクチャーに参加します!
知床半島では実際にどのようなクマ問題を抱えているのか、そのためにクマ活では何をしているのか(👆のようなことをもっと詳しく)を知ることができます。
クマ活に参加する全員が同じ目標に向かえるように、クマ活レクチャーを聞きましょう!
2021年6月に行ったレクチャーでは知床財団保護管理部・石名坂さんから知床のクマ問題について、北こぶしリゾートのクマ活実行隊長・村上よりクマ活の詳しい活動内容についてお話ししました。
草刈りをするには、準備が必要です!
まずは服装ですが、けがと防虫対策のため長袖長ズボン・レインウェア(下)・長靴がおすすめです。
特に草むらに入るとマダニに噛まれてしまう恐れがありますが、レインウェアを着ているとマダニが引っ付きにくいのです。また、ハチの危険性もあるので、真っ黒な服は避けましょう。熱中症の対策も重要です。
クマ活のTシャツやキャップを身に着けることで、よりチームワーク力が強まるかもしれません!
また、マイボトルや汗拭きタオルもご準備をお願いします。
クマ活では、刈り込みばさみで草を刈ります。
(カマだとケガの危険性が高く、知床ウトロの草刈り場所は足場が悪いことや、石の跳弾の危険もあることから、草刈り機を使うことは難しいのです。)
準備ができれば、草刈り前日は早めに就寝して体調を整えましょう。
そして当日、集合場所にぞろぞろと参加者が集まります。
時間になればスタートです!
まずは、クマ活実行隊長や知床財団のスタッフからあいさつと諸注意があり、参加者をグループに分けます。それぞれの担当スタッフの誘導で草刈り場所に移動し、草刈りスタートです。
草刈りが始まると、みな、黙々と目の前の草むらに向かうこととなります。
ガサガサ、シャキンシャキン、パキパキ。
ヒグマが身をうずめても隠れられないような草の高さを意識して取り組みましょう!
適宜休憩しながら、たまに周りの人とコミュニケーションをしてみると面白い話が聞けるかもしれません。
大体2時間ほど活動をしていると、活動場所がすっきり見渡せるようになります!
「ここまで刈れば、クマも迷い込んだり、身を潜めようとしないね…」と思えたら完璧です。
草刈りは意外と重労働なのか、終わった後は手がプルプルします。過去の参加者からは、ペンが持てなくて字が書けなかった…という声も。体を労り汗を流すためにも、活動を終えた後は温泉に浸かりましょう。
(もしかすると服にダニが付いているかもしれないので、それを流すためにも早めにシャワーや入浴をおすすめします!)
北海道・知床の美味しいご飯を食べることもおすすめです!
体力に自信のある方は、ぜひ知床のアクティビティにも参加してみてください!(👇知床のアクティビティ・エクスペリエンスはこちら)
「草刈りをすれば、絶対クマは街に入ってこない!」
残念ながらそういうわけではありません。クマ活では他にも「ゴミ拾い」やヒグマのことを知ってもらえるような「普及啓発活動」を行っています。
いろんなところから集まった参加者が、知床・ヒグマのために草刈りで汗を流し、ヒグマとの共存について考える。その時間や体験が、明るい未来に繋がっていくことを願っています。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?