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のらねこ旅日記≪ユースホステル≫

  ≪忘れ物≫で書きましたが、大学生の時、6人で北海道旅行でユースホステルを渡り歩きました。
この旅行の計画段階で私は初めてユースホステルなるものを知りましたが
『なんかよくわからないけど、若者向けの安い宿で、夜ミーティングがある』という認識でした。
ユースホステル利用を提案した友人から、レンタルシーツ代を取られるから、ユース用のシーツ(2倍の長さのシーツで2つ折にして間に入ることによって、シーツと布団カバーの2役になる)を買って持って行ったほうがいいと言われました。でも、身近で売っていなかったので、普通のシーツを2枚持っていきました。(現在はシーツ代は取っていないようです)
  今回は北海道で泊まったユースホステルの感想を書いてみます。
(40年前のお話なので、もうない所もあります)
  阿寒湖のユースホステル
初めて泊まったユースですが、食事のあとに宿泊者ミーティングがあったことしか覚えていないので、可もなく不可もなくだったのでしょう。
  斜里のユースホステル
ここは、スタッフさんたちがやたら元気で『お客さんも一緒に盛り上がりましょう!』な感じでした。
ミーティングで何故か吉田拓郎さんの『落陽』を振付きで大合唱した記憶があります。
  小清水のユースホステル
事前に色々と規則が厳しいと聞いていて、なるべくおとなしく過ごしました。食後のミーティングでは、絵本の朗読会が催されて、前日の斜里とは、真逆な物静かな雰囲気でした。
  サロマ湖のユースホステル
晩ごはんにちょこっと出た帆立のお刺身が物凄く美味しかった!(目の前の海でとれるので)
冬になると、凍結したサロマ湖の上で運動会をするそうで、冬に来たいと思いました。
  層雲峡のユースホステル
層雲峡には、2件のユースホステルがあって、私たちが予約した方は、よくないからやめた方がいいと、サロマのバイト兄さんからアドバイスをうけました。
ダメ元で当日もう1つのユースホステルに電話をしたら、泊めてもらえることになりました。
層雲峡のユースホステルは大きな山荘で、たくさんのお客さんがいて活気にあふれていました。
私たちは、あたりを散策したついでに、キャンセルした方のユースホステルをちょっとのぞきに行きました。
そこは、いわゆる簡易宿泊所風で、開いた窓から、簡素なパイプ製の二段ベッドが見えました。
層雲峡には2泊しました。(2人は1泊で礼文島に移動しました)
1日目は大広間で他のお客さんと一緒に雑魚寝、2日目は作り付け2段ベッドのお部屋に泊まりました。
連泊すると、晩ごはんのグレードがあがりました。連泊者に配られたチケットを食堂で出すと、お刺身がついて、デザートがバナナからメロン代わった御膳が渡されるのですが、そっちを見た1泊目のお客さんが、自分の御膳を受け取って
「え~お刺身は?メロンは~?」と騒いでいました。

  この旅行は6人で行きと帰りは一緒で北海道内は各自行きたいところに行くというもで、層雲峡からは完全にバラけて旅行しました。
私はサークルの友人と2人で、割りと楽なルートを選び、札幌ではビジネスホテルに2泊して札幌観光をしました。
居酒屋さんで食べた帆立のお刺身がサロマで食べたものほどおいしくなくて、ちょっとガッカリしました。

  積丹のユースホステル
名物の『お母さん』がいるアットホームなユースホステルでした。
ここが気に入って連泊している郵便局員のお兄さんがいて、その晩は彼の誕生日会が開かれました。
彼が熱心に他のお客さんにも連泊をすすめてくれていたからと、お母さんは、バースデーケーキを奮発してくれました。
板の間の広間に皆で車座になり、その中央に高さ50㎝位のウエディングケーキのような3階建てのケーキが置かれました。結婚式以外で柱の立っているケーキを初めて見ました。
この後、照明が暗くなると、グラスに入ったキャンドルが1つ回ってきて、キャンドルを受け取った人が、1人づつ彼にメッセージを送りました。
見知らぬ人々から誕生日を祝われて、郵便兄さんは、感極まり泣いていました。
  洞爺湖のユースホステル
ここは、元々温泉旅館だったのか、建物は普通の和風旅館でした。
ミーティングもありませんでした。
広間での晩ごはんの時、隣のテーブルの人たちが、新聞紙の包みからタラバガニを取り出し、バキバキ折って食べ始めました。
『持ち込みOKなの?それにしてもワイルドだなぁ』と思いました。
夜は部屋の窓から花火が見えました。
  最後の宿は函館のペンションでした。
ここで6人が再集結したのですが、1日早く着いていた友人が
「昨日、映画のロケで高倉健さんがここに来たんだよ」と興奮気味に話していました。

おまけ
礼文島のユースホステル
ここまで足を伸ばした友人に話を聞くと、かなり個性的で楽しかったと言っていました。
特に「愛とロマンの8時間コース」というウォーキングツアーに参加した友人の1人は、そこで知り合った男性と、結婚しました。
  つい先日、テレビでこのユースホステルのドキュメンタリーをやっていました。
そこには、40年前に友人たちから聞いていた光景がそのまま繰り広げられていて
『古き良き伝統として受け継がれているんだな』と思いました。





  








  



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