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のらねこ旅日記≪日比谷の野音≫

  先日、約10年ぶりに日比谷野外音楽堂のライブへ行きました。
日比谷の野音には、過去片手で足りるぐらいしか行っていませんが、好きなライブ会場です。
  公園の中なので木々に囲まれ、いろんな鳥の声とか聞こえ、だんだん日が暮れていく感じも良く、お隣のビルで所々部屋の灯りがついているのを見ると
『今日は残業ですか?』『休日出勤、ご苦労様』とか思います。
  会場には昔ながらの売店があり、葦簀の日よけがなつかしい感じです。
缶ビールが売られていて、お客さんたちはビール片手にライブを楽しみ、ライブ途中でもビールを買い足しにいく人もいます。(アーティストさんにもよりますが)
  今回はありませんでしたが、昔は会場入口前に露店が並んでいて、あるバンドさんの時は、焼きそばにヒット曲の名前を勝手につけて『○○焼きそば』と、段ボールの看板に書いて売ってました。
ライブで新曲が披露されると、帰りには、新曲の『△△焼きそば』に変わっていました。
露店の人もライブの音漏れをちゃんと聴いているようでした。
  前回のライブでは、私の斜め前の席にちょっと不思議なお客さんがいました。
わりと若い感じの女性で、開演前からずっと、何かを食べていました。
よく見ると、それは駄菓子屋さんで売っている『イカのおつまみ』で大きめなプラスチックのボトルに入っていました。
その人はイカのボトルを抱えて、ずっと『やめられない、止まらない』状態で、何も飲まずに食べ続けていました。
やがてライブが始まると、1曲目が終わったところで、その人は席を離れ、終演まで戻って来ることはありませんでした。
謎のお客さんでした。
  今回、私が参加したライブは昔好きだったけど、ここ10年以上聞いていないバンドさんでした。
でも、久々に日比谷野音に行きたくて、チケットを取りました。
  コロナ禍で横浜から出なかった私は、
地下鉄の霞ヶ関駅で 初めてじゃないのに迷いました。
おまけに早めに着いてしまい、検索したら駅ナカにカフェがあるようだったので、行ってみると休みでした。
『しまった!官庁街だから土日は休みなんだ』と気づきました。
  地上に出ると曇りでも蒸し暑く、日生ビルのカフェが空いていたので、そこで開場まで時間を潰しました。
  開場して席に着くと同時に雨が降りだしました。
小雨だったので様子見をしていましたが、止みそうもなかったので持ってきたレインポンチョを着て、開演を待ちました。
  売店でもビニールレインコートを売っているので、私のお隣の男性は缶ビールとレインコートを手に戻ってきました。
  雨が降りだしてからやってきた私の前の女性2人組は、濡れたベンチにタオルや巾着袋を敷いて座っていました。
レインコートは持っていないようでしたが、彼女たちはそのままライブに臨みました。
  やがて、止みそうで止まない雨の中、ライブは開演しました。
ステージ上でボーカルさんが開口一番
「カッパばっかやな」とポツリと言いました。
そして「日比谷~!」
「千代田区のカッパどもよ~!」と
煽りました。
ライブのセットリストはここ10年の曲が中心で、見事に1曲も知ってる曲がありませんでした。
でもライブ感といつもの唄声と曲調で
思っていたよりも楽しめました。
  途中で雨が小降りになり、多くの人がカッパを脱ぎ始めましたが、私は
『また降ったら嫌だし、脱いだら脱いだで邪魔になる』と思いポンチョを着たままでいました。
しかし、日が暮れても蒸し暑く、ポンチョの中がだいぶ蒸れてしまい、Tシャツも汗でベタベタになったので、ラスト30分でポンチョを脱ぎました。
脱いだら少しは涼しかったので、もっと早く脱げばよかったと思いました。
  ライブが終わり、帰宅した私は直ぐにお風呂に入りました。
ところがいつもの温度のお湯がとても熱く感じて、湯船につかっていることができず、すぐに出てしまいました。
結局、ぬるめのシャワーですませましたが、部屋で冷房ガンガンに入れても暑かったので、軽い熱中症だったのかもしれません。
『雨の日でも熱中症になるんだな…』
今回の教訓でした。



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