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障がいを持つ人への過去のいじめとこれから私たちが作る世界について

就労支援施設を立ち上げて3週間。オンリンピックの作曲担当の有名アーティスト小山田氏の過去の障がい児に対するいじめについて、すこし書こうと思った。

まず、飛び込んできたニュースと過去の凄惨な記事を目の当たりにして、被害者の尊厳を踏みにじった行為を断じて許せないと思った。「今と昔じゃ時代も違いますからね」の一言では到底片付けられない。

でも、私は障がいをもつ人たちと就労支援施設で働く身として「今」の話をしたい。昔がそういう時代だったと仮定するなら、今はどういう時代になったのか?昔の世界は変えられないが、今を生きている私たちは今を変えることができる。

障がいを持つ人たちの苦しみだけにスポットを当てるのではなくこれから私たちがどういう世界を作っていくべきか、後世に何を託すべきか。そんな話をしていこう。

7月1日、障がいをもつ人たちと明日が楽しみになる仕事を作りたいと思い、多大なる協力をいただき、就労支援施設UTAUを京都で立ち上げた。

オープンして早速、パートナー(利用者さん)が、UTAUに見学と体験に来られて、体験後に「施設や人が明るくてほんとうに嬉しい」と笑顔で話してくれた。不安なことは?と聞くと過去に嫌なことがあって、たまにフラッシュバックすると話してくれた。

(言った側からすると)些細な一言がトラウマを思い出されたりするので、寄り添う心が必要だ。それぞれのバックグラウンドや個性を認め合つつ、高い目標をもって仕事を通して良いものを生み出していきたいねと話している。

もちろんトラブルも起きるが、プリンを作ったり、ハンカチのイラストをペイントツールで作れるようになったり、人の「好き」の可能性は改めてすごい!と感じている。

学校の授業も好きな科目は点数が良くて、嫌いな科目は点数がよくない。何かを「好き」になることで人の可能性は驚くほどに伸びていく。その可能性が育ちやすい土壌をこれからもしっかりと組み上げていきたい。


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障がいにはさまざまな種類があって、それぞれの人生がある。今回の騒動にあったように過去に悲しい経験をしてきた人も多い。加害者は忘れてしまっていることも、被害を受けた人は、何十年たっても一生消えないような傷やフラッシュバックを引き起こしたりする。

いじめる人にやめさせる厳しい目を持ち、これから私たちが作る場所はその傷が少しでも癒される優しい世界でありますように。

このオリンピックもこの騒動から心機一転とは言えないがせめて、全ての人々がまるい心でひとつの円になる瞬間が生まれることを心から願っている。

まるいプリンに想いをこめて。




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